部門紹介

・ 部門設立の経緯

・ 現在のバイオエンジニアリング部門登録者数:約1900名(1位〜3位の登録者総計)

・ 部門キーワード


部門設立の経緯


 当部門の設立は、1970年から2年間にわたって日本機械学会に設置された「生物機 械工学研究会」までさかのぼることが出来る。この研究会は、土屋喜一主査(早稲田 大学)、梅谷陽二幹事(当時東京工業大学)、棚沢一郎委員(当時東京大学)らが中 心となって、主としてバイオメカニクス及び関連分野の研究動向と将来見通しを調査 するために設置された。当時の機械工学の分野では、バイオメカニクスやバイオエン ジニアリングはほとんど知られていなかったため、この研究会の啓蒙的活動がその後 の発展のきっかけになった意義は極めて大きい。

 その後しばらくの間、この分野の研究者がまとまって活動できる場は無いという状 況が続き、幾つかの学会に分散して細々と研究発表する時期が続いた。1977年になっ て、日本バイオレオロジー学会が設立され、ようやくバイオメカニクス研究者の多く が参加する場が出来たが、それでもバイオメカニクスとバイオレオロジーの違いに悩 む時期が続いた。

 このような問題を解決するために、1985年に、日本ME学会に専門別研究会の一つ として「バイオメカニクス研究会」が設置され、ようやくバイオメカニクスの研究発 表と啓蒙の場が確保された。この研究会は現在も継続されているが、設置以来、ほぼ 2ヶ月に1回の頻度で、全国各地で研究会を開催したために、研究の啓蒙、研究者の 掘り起こしを効率的に進めることができ、関連研究者の数は次第に増加した。

 この研究会活動を通して成果があがり、研究者が増加するにつれ、機械工学を基盤 とする研究者には、日本機械学会の中に活動できる場が必要であるとの認識が高まっ てきた。そこで、バイオメカニクスとその関連領域を基盤とするバイオエンジニアリ ングの研究と技術の発展を目的として、1986年に同学会に「バイオエンジニアリング 委員会」を設置し、それまでにはない活発な研究活動を開始した。折から、日本機械 学会では、学会活動の活性化と効率化のために、米国機械学会に習って部門制をとる ことになったので、同委員会を改組して、いち早く「バイオエンジニアリング部門」 に移行した。ちなみに、その時に部門制に移行したのは当部門と、機械力学部門、熱 工学部門の3つだけである。なお、米国機械学会にバイオエンジニアリング部門が設 置されたのは1975年である。我が国におけるこの間の展開には、将来を見据えた土屋 喜一先生、故瀬口靖幸先生(当時大阪大学)と阿部博之先生(現東北大学総長)が大 きく貢献された。現在の部門の多くの企画の原形はこの時期に作られたものである。


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