「技術士」資格取得のすすめ

2008年2月15日

 会 員 各 位

社団法人日本機械学会
第85期会長 齋藤 忍
第85期筆頭副会長 白鳥正樹

 2000年度から実施に移された新技術士法により若い技術士が誕生しつつあります。
日本機械学会の英語名を翻訳すれば日本機械技術者協会であると考えられますので、この法律の趣旨を応援することも学会として行うべき活動の一つであると考えます。
 そこで85期理事会では技術士取得支援委員会(松下修己委員長)を組織し、出来るだけ早く支援活動を開始することにしました。
 このたび、まず技術士の一次試験を模擬した体験会を6月7日(土)に実施すべく準備を始めました。来年春には二次試験の模擬体験会も行うことを考えています。
 今後重要度が増していくと考えられる技術士資格を出来るだけ早期に取得されることをお勧めします。日本機械学会も一つの重要な活動と位置づけて毎年活動をしていく所存です。一次試験に合格し、7年の実務経験があればすぐに二次試験に臨むことが出来るそうです。現在学生員である人、若い企業の技術者である人の参加を特に望んでいます。不確実の時代を生きていくための自分自身のための資格です。現在会員で無い人も参加できます。
 自分はもういらないとお考えの方は身の回りの該当者にぜひ参加を勧めてください。
 この体験によって自分自身の状態を再確認していただくことが合格への近道であると確信しています。
 今後具体的な広報が学会ホームページおよび会誌に掲載されることになります。注意してご覧くださるようにお願いします。また具体的な内容のメールもぜひ出したいと思います。


<新技術士制度について>

新技術士法が施行されて7年目になりますが、この法律の趣旨が広く公知になっているとは言いがたい。特にこの法律が対象としている若手技術者にあまり知られていないように思われます。メディアに取り上げられないこともありますが、このままではいつまでたっても人数が増えず、他国に遅れをとることになりかねません。そこでこの法律の趣旨と今後の社会で技術士の果たす役割について解説します。

在来,我が国には技術士法がありましたが,なぜ法改正が必要であり新技術士法が生まれた由来について簡単に説明いたします。技術士資格として米国にはPE,英国にはCEngがあります。PE取得者は約40万人,CEng.でも20万人となっており,我が国の技術士約6万人との間に大きな隔たりがありました。この違いは責任ある仕事を獲得する上で欧米では技術士資格が不可欠であることも然ることながら,20歳代から取得できる仕組みにありました。工業製品がグローバル化し始めた現在,開発に携わる技術士有資格者の数の差は国際競争力の差となって現れるのは歴然です。そのような背景があって2000年に新技術士法が生まれました。技術士法(旧法)と比較して新技術士法(新法)の特徴は以下の2点に集約されます。

1.PEやCEng.と互換性が取れるように整備されたこと
2.工科系大学卒業後最短5年で取得できるようにしたこと

従来の技術士はコンサルティングを行える能力を持っていることを要求されていました。したがって、この能力を持つ証明として成功体験を有することが求められており、このため受験するのはある程度年齢のいった人でした。しかしながら,新技術士制度のもとでは若く優秀な技術者を認定するもので,成功体験が求められるわけではありません。すなわち一人前の技術者であることの証明を,資格として位置づけるようになったわけです。
そして技術士の数を現在の10倍位に増加させようという目標があったものと考えています。
新技術士制度の特徴は資格取得後も継続的学習が必要なこと、および国際的に資格の互換性があることです。すなわちAPECエンジニア(http://www.engineer.or.jp/apec/APECwhatis.htm)として登録することにより、米国のPEと等価な資格になったのです。(機械工学系の技術士は約2000名登録されておりますが,3年前にAPECエンジニアの相互承認が始まり,現在約40名登録されております。)また継続的な学習を行ってきたことの証明として日本機械学会はCPDポイント制度(http://www.jsme.or.jp/cpd/setumei2.htm)を開始しています。今後はますます国際的な共同作業が増加するはずです。
このとき見ず知らずの間でも技術者資格を持っていれば始めから一定の信頼関係が構築できるはずです。また若い技術者の能力向上への良き動機付けになると考えられ,グローバルな競争を勝ち抜くために不可欠な制度になるでしょう。さらに将来をみれば技術士が米国のように一定の行政責任を担うようになるのは時代の趨勢だと思います。

社団法人 日本技術士会ホームページ




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