Last update 2013.04.04

日本機械学会倫理規定

日本機械学会倫理規定一部変更について
2012年度(第90期)理事会

  日本機械学会では,1999年12月14日開催の評議員会に「日本機械学会倫理規定」の制定を上程し,これを承認いたしました.また倫理規定の制定に併せ,本会細則第1条を「本会に入会する者は,定款第2条に掲げる目的並びに別に定める倫理規定に賛同する者とする」とし,会員の倫理規定への理解と支持を得るよう努めてまいりました.
  その後,企業の不祥事や論文の捏造などが続発し,技術者の倫理が社会的によりいっそう厳しく求められるようになり,2006年度(第84期)理事会は技術倫理委員会に倫理規定見直しの要請を行いました.また編修理事会では別に「論文投稿・校閲に関する倫理指針」を作成し,論文の捏造,盗用,二重投稿などに対処するための措置を加えた申し合わせを制定しました.
 技術倫理委員会は日本学術会議声明「科学者の行動規範」や諸学会の倫理規定なども参考として,2006年度(第84期),2007年度(第85期)における検討の結果,倫理規定改訂案を理事会へ提出いたしました.この改訂案は2007年10月2日の理事会承認後,会員各位からのご意見をいただくため翌10月3日から11月2日まで本会ホームページにて意見受付公告を行った後,12月11日開催の評議員会に上程し,承認を受けました.改訂された倫理規定では,従前の倫理規定制定後における社会の変化に伴う技術者への様々な要請に応えるため,3項「公正な活動」,4項「法令の遵守」,9〜12項では知的財産権の尊重,環境への配慮,教育と啓発活動への寄与などを加えております.
 また,2011年度(第89期),2012年度(第90期)において改めて時代の変化や社会の要請を踏まえて内容の見直しを行い,9項「非公開情報の不正使用や関係者の寄与尊重」,10項「研究協力者の保護」に関する記述を加えると共に,9〜12項の表現や字句についての見直しを行いました.
 以上の結果,本会の倫理規定は諸学会における倫理規定と行動規範の両側面を併せ持った内容となっています.
 技術者集団である本会は,社会の公器として人類の安全,健康,福祉の増進ならびに環境の保全などに重要な役割を果たすことが期待されております.そこで,倫理規定により技術者である本会会員の行動に高い倫理性を確立し,その社会的責務を果たす必要があります.また,それは日本機械学会ならびにその会員が,日本および国際社会をリードし,その社会的地位と信頼を得るための必要条件であります. 
 会員各位におかれましては倫理規定を充分ご理解の上,自らの行動が技術者として社会の信頼と期待を負託されていることを強く自覚いただき,倫理規定に沿った真摯な行動を通じて,日本機械学会会員として最善を尽くされることを希望いたします.

本機械学会技術倫理委員会

 

日本機械学会倫理規定

1999年12月14日 評議員会承認
2007年12月11日 評議員会改訂承認
2013年1月16日 理事会一部変更承認

(前文)

本会会員は,真理の探究と技術の革新に挑戦し,新しい価値を創造することによって,文明と文化の発展および人類の安全,健康,福祉に貢献することを使命とする.また,科学技術が地球環境と人類社会に重大な影響を与えることを認識し,技術専門職として職務を遂行するにあたって,自らの良心と良識に従う自律ある行動が,科学技術の発展と人類の福祉にとって不可欠であることを自覚し,社会からの信頼と尊敬を得るために,以下に定める倫理綱領を遵守することを誓う.

(綱領)

1.技術者としての社会的責任
会員は,技術者としての専門職が,技術的能力と良識に対する社会の信頼と負託の上に成り立つことを認識し,社会が真に必要とする技術の実用化と研究に努めると共に,製品,技術および知的生産物に関して,その品質,信頼性,安全性,および環境保全に対する責任を有する.また,職務遂行においては常に公衆の安全,健康,福祉を最優先させる.

2.技術専門職としての研鑽と向上
会員は,技術専門職上の能力と人格の向上に継続的に努める.自らの専門知識を,豊かな持続的社会の実現に最大限に活用し,公衆,雇用者,顧客に対して誠実に対応することを通じて,技術専門職としての品位,信頼および尊敬を維持向上させることに努める.

3.公正な活動
会員は,立案,計画,申請,実施,報告などの過程において,真実に基づき,公正であることを重視し,誠実に行動する.研究・調査データの記録保存や厳正な取扱いを徹底し,ねつ造,改ざん,盗用などの不正行為をなさず,加担しない.また科学技術に関わる問題に対して,特定の権威・組織・利益によらない中立的・客観的な立場から討議し,責任をもって結論を導き,実行する.

4.法令の遵守
会員は,職務の遂行に際して,社会規範,法令および関係規則を遵守する.

5.契約の遵守
会員は,専門職務上の雇用者または依頼者の受託者,あるいは代理人として契約を遵守し,職務上知りえた情報の機密保持の義務を負う.

6.情報の公開
会員は,関与する計画と事業が人類社会や環境に及ぼす影響を予測評価する努力を怠らず,公衆の安全,健康,福祉を損なう,または環境を破壊する可能性がある場合には,中立性,客観性を保ち,自己の良心と信念に従って情報を公開する.

7.利益相反の回避
会員は,自らの職務において,雇用者や依頼者との利益相反を生むことを回避し,利益相反がある場合には,説明責任と公明性を重視して,雇用者や依頼者に対し利益相反についての情報をすべて開示する.

8.公平性の確保
会員は,人種,性,年齢,地位,所属,思想・宗教などによって個人を差別せず,個人の人権と人格を尊重する.また,個人の自由を尊重し,公平に対応する.

9.専門職相互の協力と尊重
会員は,他者と互いの能力の向上に向けて協力し,専門職上の批判には謙虚に耳を傾け,不公正な競争を避けて真摯な態度で討論すると共に,他者の知的成果などの業績を正当に評価し,知的財産権を侵害せず,非公開情報の不正入手や不正使用を行わない.また,複数の関係者によって成果を創出した場合には,貢献した者の寄与と成果を尊重する.

10.研究対象,研究協力者などの保護
会員は,研究対象を含む研究協力者の人権,人格を尊重し,安全,福利,個人情報の保護等に配慮する.動物などに対しては,苦痛への配慮や生態系への影響を考慮し真摯な態度で扱う.

11.職務環境の整備
会員は,不正行為を防止する公正なる環境の整備・維持も重要な責務であることを自覚し,技術者コミュニティおよび自らの所属組織の職務・研究環境を改善する取り組みに積極的に参加する.

12.教育と啓発
会員は,自己の専門知識と経験を生かして,将来を担う技術者・研究者の指導・育成に努める.また得られた知的成果を,解説,講演,書籍などを通じて公開に努め,人々の啓発活動に貢献する.

 

 

 

           日本機械学会技術倫理委員会            

倫理規定を基本にした技術倫理委員会から会員へのメッセージ

           
研究と研究発表・投稿に関する倫理の第1歩 (2008年版) ワード版
       技術倫理協議会*作成(20083月) 
             
 *12学協会でつくる技術倫理に関する協議会 
 
       


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