大会委員長挨拶

2010年度年次大会・大会委員長
佐藤 一雄


世界中が昨年来の経済不況からの脱出の途を模索しています.このような困難を乗り越えるには,これからの世の中が必要とする技術,製品,市場の新たな方向を見つけ出し,その実現に向かって学術・産業の力を結集する必要があります.工学,特に機械工学
は,いつの時代にもそのような変革を実現する知識と技術を社会に提供し貢献してきたと思います.このような現状認識,ならびに,機械工学を専門とする者の誇りと自負をもって,2010年の大会テーマは「社会変革を技術で廻す機械工学」としました.具体的に,以下の三つのサブテーマを掲げました.いずれもが,今後,機械工学が学問・社会に貢献する方向性を具体的に示しています.

(1)  マイクロ・ナノ工学

  機械工学におけるマイクロ・ナノ技術

(2)  安全・安心を支える機械工学  

  人間を取り巻く機械技術と人間との調和

(3)  エコロジーパラダイムシフト  

  地球規模でエコロジーにシフトする技術,製品・生産戦略の新展開


大会テーマに沿った特別講演,特別企画や市民フォーラムなど,様々な企画を計画しております.

どうぞたくさんの講演発表と,参加登録をおねがいいたします.

大会会場は,名古屋市内の中央にある名古屋工業大学です.会期は9月5日〜9日(5日は市民開放行事)と,まだ残暑が予想されますが,会場から至近距離にあるビアガーデンが懇親会場になります.名古屋のお勧めは,味噌・酒・酢などの醸造業に根ざした食文化と,名古屋港水族館,トヨタ産業記念館に代表される公共施設の充実です.これらを楽しむのに,ご滞在を1日延ばす価値があります.どうぞ名古屋の夏を満喫してお帰りください.

会場校の名古屋工業大学,ならびに東海支部では,すでに大会準備に取りかかっております.2010年9月,名古屋で皆様をお待ち申し上げます.


2009年9月30日
日本機械学会 2010年度年次大会・大会委員長
佐藤 一雄