バイオエンジニアリング部門 メーリングリスト登録者各位                    日本機械学会 A-TS 02-09              研究会主査 和田 成生(大阪大学) バイオエンジニアリング部門研究会「生物機械システム研究会」 第39回研究会を下記の要領にて開催致します.御多用とは存じ ますが,万障お繰り合わせの上,御出席頂きますよう,宜しく お願い申し上げます.            記 ----------------------------------------------------------------     第39回生物機械システム研究会 ---------------------------------------------------------------- 【日時】2013年7月23日(火)14:00ー17:00 【場所】大阪大学基礎工学部D棟セミナー室     豊中市待兼山町1ッ3     http://www.es.osaka-u.ac.jp/jp/access.html 【主催】日本機械学会バイオエンジニアリング部門生物機械システム研究会 【プログラム】 <講演1> 演題 :弾性有孔板の垂直入射吸音率に関する研究 講演者:宇津野秀夫(関西大学システム理工学部機械工学科 教授) 1次元管路中に置かれた弾性有孔板の垂直入射吸音率の解析モデルを提示して、 音響実験で検証する。吸音すなわち音響エネルギーの減衰は、空気と固体壁面 との粘性、および縮流部の渦に起因する。さらに音圧で壁面が弾性変形する場 合には、弾性壁の構造減衰も寄与する。これら3者を数値計算により定量的に 評価する。 <講演2> 演題 :歯茎摩擦音/s/の流体音響連成解析 講演者:野崎一徳(大阪大学歯学部附属病院 助教) 臨床上問題が生じることが多い、摩擦音の発音、特に/s/音について、物理的 な視点から問題の発生原因を調べた。最初に、被験者の実形状を用いて数値シ ミュレーションを行い、その結果から、上顎と舌の先端付近に生じるジェット が後流の上下中切歯に衝突する減少が、/s/音発生の要因であるという仮説を 立てた。この仮説を証明するため、口腔を単純な円管で表現し、中心部分に狭 窄を設け、その後流側に半円状の壁を設けることで、ジェットの壁への衝突現 象をモデル化した。このモデルを用いて、数値シミュレーションと物理実験を 行った結果、音源発生は流量により指数関数的に増加することが分かった。こ の結果から、例えば義歯等を高齢者に製作する場合、呼吸器系疾患を考慮に入 れた上で、設計しなければならないことが示唆された。 <講演3> 演題 :口腔内実形状モデルによる歯茎摩擦音/s/発生音源の解析 講演者:吉永 司(大阪大学大学院基礎工学研究科 博士前期課程1年) 本研究では,歯茎摩擦音/s/発生時のCT画像より気道を抽出し、3Dプリンタを 用いて口腔内の実形状モデルを構築することにより、歯茎摩擦音の発生を再現 した。さらに、単線式及びXプローブ型熱線流速計を用いることにより口腔内 の流速の時間変動成分を測定した。モデルより発生する音の時間変動成分と流 速の時間変動成分を比べることにより、歯茎摩擦音の音源の性質を推測した。   ------------------------------------------------- 【問合先】 研究会幹事:田原大輔 datawara@rins.ryukoku.ac.jp       龍谷大学理工学部機械システム工学科