header

部門長挨拶


部門長

第94期部門長 坂本 二郎 (金沢大学新学術創成研究機構)

バイオエンジニアリング部門は今年で発足後30年目を迎えます.発足当時,新しい分野を切り開かんとする意欲に充ち満ちた先達により,機械学会の中でも小数ながら若くて勢いのある部門としてスタートし,その後,戦略的な部門運営により,年2回の部門主催の講演会に加え,年次大会での数多くのOS・ワークショップ・特別企画の実施や,AP Biomech を初めとする国際会議で主導的な役割を果たし,さらにはいち早く部門独自の英文ジャーナルを発刊し国際的な発信力を高めるなど,非常に高い活動度を維持しながら現在に至っております.また,部門の独立性が高い機械学会の中でも,年次大会を中心に他部門と共同での企画を積極的に行い部門交流を活性化するだけでなく,LIFE(日本機械学会,日本生活支援工学会,ライフサポート学会で合同開催する学術講演会)に代表されるように他学会との交流においても大きく貢献しています.10年前頃から当部門の弱点として挙げられていた産業界との結びつきやバイオエンジニアリング技術の実用化に関しても,医工学テクノロジー推進会議への参画や(社)日本医工ものつくりコモンズとの連携,産総研コンソーシアム医療機器レギュラトリーサイエンス研究会との連携によって強化されつつあり,また技術の普及活動についても部門主催の講習会で実績を上げつつあります.これらのことから,機械学会における部門評価では全評価項目において高い評価を受けており,少子高齢化社会の中で機械工学が果たすべき役割の大きな一翼を担う部門として期待されております. このように現状では順風満帆とも言える部門状況ですが,十分解決できていない課題や将来の不安材料も少なからず存在します.機械学会では会員数の減少と構成員の高年齢化が進んでおり,当部門は登録者数(第1~3位)が過去10年間で増加している唯一の部門であるとは言え,その傾向と無縁ではありません.バイオオエンジニアリング研究も成長期から成熟期を迎え,研究がより高度化・専門化し,多様性が失われつつあるとの指摘もあります.元々この分野では思いもつかなかったものが飛び出してくる「わくわく」感があり,それが若い研究者・技術者にとっての大きな魅力となっているのですが,多様性の減少とともにその「わくわく」感も薄らいでいるように感じるのは私が既に若い研究者ではなくなっているからでしょうか?部門として現在の高レベルな活動を維持することは当然のこととして,学生や若い研究者がこの部門の行事(懇親会も含む)にわくわくしながら参加できるような企画や雰囲気づくりも,部門活性化のために大事なことではないかと思っている次第です.いずれにしても,高度でかつ魅力有る学会活動には,構成員みなさまの協力が必要です.ご協力のほどよろしくお願いいたします.

ページトップへ