講習会のご案内


第90回講習会
システム高寿命化のための非破壊検査技術


[協賛 計測自動制御学会中国支部]



開催日時

 2003年10月24日(金) 13:00〜17:00

会 場

 徳山駅前 ピピ510 M2ホール
 [ 745-0027 山口県周南市糀町1丁目17 TEL0834-22-5510]

趣 旨

  原子力発電施設での金属構造物に生じた亀裂や、トンネルなどのコンクリート構造物のコンクリート剥離・鉄筋損傷など、設計時には想定できなかった要因によりシステムの安全性に疑問が生じる事態が報告されている. これらは簡単に取替えができない大型構造物である社会資本であることが多いため、非破壊検査による診断の上、必要かつ可能なら補修をして安全性を増し、システムの高寿命化を図ることが望まれる. そこで必要になるのが、高精度の非破壊検査技術である. 日本には熟練した検査技師が少ないといわれているが、経験と勘に頼ることなく信頼性の高い非破壊検査を可能とする新しい技術に関して解説する.

題目・内容・講師

(1) 13:00〜14:00/社会基盤構造物のライフサイクルマネジメント/宮本文穂(山口大学・知能情報システム工学科)

 橋梁,建築物などの社会基盤構造物の中には、建設後かなりの年数が経過したものがあり、著しい損傷,劣化を受けているものも少なくない.これまで各種構造物を造る技術者と比べるとどちらかというと地味な分野であった維持管理の分野に、ライフサイクコストやマネジメントの概念を取り入れ、土木・建築の枠組みを越えた情報、システム、電気、機械工学などの有機的な結集のもとに、最新情報処理技術を援用したライフサイクルマネジメントについて紹介する.
  

(2) 14:00〜15:00/画像処理技術によるコンクリート構造物の損傷の定量化について/浜本義彦(山口大学・知能情報システム工学科)

 画像処理技術によりコンクリート構造物の損傷を計測し、最終的にはコンクリート構造物を対象としたコンピュータ画像診断システムの構築を目指している. このための基礎的な検討として、ひび割れの画像計測法の研究を紹介する.
                        

(3) 15:00〜16:00/圧電センサ・アクチュエータを用いた構造物の非破壊検査ならびにヘルスモニタリングシステムの開発 /江鐘偉(山口大学・機械工学科)

 圧電素子はセンサとしての機能のほかにアクチュエータ機能を持たせることができる。そのため、構造物に能動的に弾性波を発生・伝播させながら、損傷などによって生じた弾性波の変化を同一の圧電素子で高感度に捉えることができる。これを利用した構造物の非破壊検査、ヘルスモニタリングに関わる基礎技術を解説する。また、圧電材料や生体膜など機能性材料を取り入れたインテリジェント構造システムの開発ならびにその応用に関わる基礎技術の紹介を行う.
  

(4) 16:00〜17:00/超音波および電磁波を用いた高信頼度非破壊検査システムの開発/田中正吾(山口大学・電気電子工学科)

 超音波や電磁波を使った非破壊検査は、検査対象に入射したパルス信号の亀裂などによる反射波を抽出して診断を行なう方法であるが、ここで紹介する新手法は、これまでの人間の五感に頼った方法と異なり、物理モデルに基づいた厳密な方法を採用しているため、トンネルを始めとするコンクリート構造物の異常の検出・診断はもちろんのこと、軸振動計測など、多くの対象に高信頼度で適用できる。これらについての考え方と事例を紹介したい.
 

定 員

 100名  申し込み順に受け付け、定員になり次第締め切ります.

聴講料

 会員ならびに協賛団体会員5000円、会員外6000円、学生2000円. いずれも教材一冊分の代金を含みます.

教 材

 教材のみご希望の方は1冊につき会員1000円、会員外2000円を添えてお申し込みください. 講習会終了後発送いたします.


申込方法

 はがき、FAXまたはE-mailで、「第90回講習会申込み」と題記し、(1)氏名、会員資格、(2)勤務先名称、所属部課名、(3)通信先(住所、電話、FAX番号、E-mailアドレス)、(4)送金内訳と振込日(振込予定日)をご記入の上、お申し込みください. 送金は、銀行振込(広島銀行西条南支店普通預金No.2429670)または郵便振替(01370-6-5207)をご利用ください(口座名:(社)日本機械学会中国四国支部). なお、送金には、上記内容を記入した用紙を添えて現金書留をご利用いただいても結構です.


申込締切

 当日まで受け付けます。

申込先

 日本機械学会中国四国支部
 (〒739-8527 東広島市鏡山1丁目4番1号/広島大学工学部第一類内/電話&FAX (0824)24-7533/E-mail:jsme@mec.hiroshima-u.ac.jp)

ご注意

 聴講決定後は聴講取り消しのお申し出がありましても,聴講料は返金いたしません.

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