No.12 Sept. 1996


 遠隔教育 −アメリカで見たこと、聞いたこと−

 福田収一
 東京都立科学技術大学

 日本学術振興会の助成により8ケ月にわたりアメリカに滞在し、同地における 遠隔教育について調査する機会を得た。そこで、今回はその関連で出席した学 会、会議の中の二つについて簡単に報告したい。他の学会、会議等や、これら 二つの学会、会議の詳細については近く機会を改め、また紹介するつもりであ る。
 まず8月19日から21日にHyatt Regency Hotel, Crystal City, VAで 開催され た6th Annual International Distance Learning Conference であるが、これ はきわめて大きな会議であり、場所がWashington, DCであることもあり、日本 からの教育関連、コンピュータ関連企業の出席も多数あった。内容的にはイベ ント的であり、政治家、医者、弁護士まで出席していたのにはびっくりした。 また、各州の知事を結んでのテレビ会議も遠隔教育の現状を知る上では大変役 立った。
 要は、アメリカでは今や教育が大きな産業となりつつあり、アメリカの景気の 回復とともに21世紀を迎えるに当たって、教育を幼児から高等教育まですべて 見直そうとする気運がきわめて盛んである。K-12と言われる幼稚園から中等教 育までの義務教育をコンピュータを利用して、限られた人数の教師により、よ り多彩な授業内容へと変換し、しかもより広域で実施しようとする大きな動き があり、多くの公的な機関がその助成を開始しはじめている。したがって、こ の会議でも幼児、初等、中等教育の教師も多数参加しており、また政治家の参 加も多かったが、これらの参加者が技術的な側面も含め、実にしっかりした意 見を述べている状況にはびっくりした。
 また高等、大学、大学院、生涯教育のレベルでも、社会の多様な要求に対処す るには現状の教員ではとても対応できないこと、また州によっては同一大学の キャンパスがあまりにも離れて(日本の北海道と東京位の距離がある)いるた め、同一大学の教員が他キャンパスの学生に授業を行うにしても、コンピュー タの支援が不可欠であることなどの理由から遠隔教育が議論されている。した がって、日本での、シーズ的な今後の方向へとしての遠隔教育の議論ではなく、 本当のニーズからの検討である。
 したがって、討議内容もきわめて具体的であり、コンピュータ利用の問題、そ の改善要求、管理等、また教育カリキュラムの改編、時差の問題、教員負担の 軽減、成績評価等々実に具体的で、問題に日々悩んでいることが強く印象づけ られた。
 さらに、アメリカは、以上のような現状を基盤に、遠隔教育を世界的に展開す る姿勢を強烈に打ち出している。すでに、東南アジア、中国、インド等への遠 隔教育を開始し始めているが、今回の会議でもロシアからの団体参加があり、 今後ロシアへの展開も強く推進することが伝えられた。
 これに対して、日本では、いわばマルチメディア、通信技術の発達を基礎にそ れを教育に展開できないかという姿勢である。また、教育論議もすべて国内対 象であり、受験者の減少等の議論が盛んである。このように、遠隔教育を一つ の武器に世界を教育分野でも制覇しようとするアメリカを見た時に、国内にし か目が向けられない日本は早晩二流、三流国に転落してしまうのではないかと の強い危惧を感じざるを得なかった。教育も業種分類に従えばサービス産業の 一つであり、教育でもグローバル化をどんどん推進すべきである。
 このような主張をすると、日本語は特殊で、英語が使えるアメリカだからこの ような展開ができるのだという話が必ず出てくる。しかし、これはあまりにも 日本を特殊な国だと考えている、一種の甘えではないかと思う。
 それを強く感じたのは、8月7日ー10日にUniversity of Wisconsin, Madisonで 開催された12th Annual Conference on Distance Teaching and Learningの会 議である。とくに、もっとも強烈なショックを受けたのは、日本語がほとんど できないアメリカ人の講師(日本人スタッフもいないとのことであった。)の セミナーである。
 どんな場合でもアメリカ人が工学教育の分野で、日本語の文献を読む必要があ る場合は、でてくる日本語の単語はきわめて限定されているのだから、画像と してその単語の特徴が識別できれば、手元のコンピュータを利用して、日本語 の文献を英語に変換(翻訳ではない)できるので、日本語の文献を理解するこ とができると述べ、そのシステムに興味がある人という質問に実に300人を超 す、初等、中等、高等、大学、生涯教育関連の出席者の全部(と私には思われ た)が大きく手を上げたことである。しかもきわめて多数の質問があり、セミ ナー終了後もこの講師を囲んでいつまでも質問が続けられた。
 このように書くと、日本の技術は優れているからそれだけ学びたい人も多いの だろうと思われる向きもあるかもしれないが、事実は多分日本語などはどうで もよくて、中国語、その他、手元のコンピュータでは簡単に処理できない言語 が多数あり、その対応に悩んでいるからというのが現実ではないかというのが 私の気持ちである。
 コンピュータで、日本語の環境と言うと、2バイト云々が必ず出てくる。また、 英文和訳、あるいは和文英訳でも翻訳がおかしいと、細かいことばかりを日本 人は議論するが、イメージキャラクターならイメージで理解すればよく、翻訳 などはどうでもよい。知識、経験さえ、しっかりと把握できさえすれば十分と するアメリカ人のこの姿勢には学ぶところが多いというよりも、一種の恐怖さ え覚えた。
 日本では形ばかりを言っているが、このような結果がすべてであるという姿勢 は日本人が改めて学ぶ必要があると思われる。実際第2次大戦中にアメリカが きわめて短期間に日本語を軍隊で習得させ、コロンビア大学のドナルドキーン 教授等を生みだしたことはつい昨日のことである。
 これら会議、学会以外でも、遠隔教育のすべての分野においてこうした型重視、 結果重視の日米の違いが強く感じられた。21世紀を迎えるにあたり、今後日本 が世界に発展する一つの分野は教育であり、教育を国内から世界へと展開する ためには、こうした姿勢までをも考慮した技術、教育的な検討、対処が必要で あると思われる。


 部門所属技術委員会紹介

 
 

設計工学・システム部門では、所属技術委員会を整理統合し、平成8年度より 新たな体制でスタートすることとなりました。技術委員会は、それぞれ対象領 域を絞って情報交換や発表の場を設けることにより、本部門の広い活動範囲を 分担して会員の皆様への貢献を目指すものです。ここに本年度の技術委員会の ご紹介をいたします。

第1技術委員会 (テーマ:設計AI)
委員長:赤木新介(大阪大学)
本委員会は,機械学会関西支部の「設計AI研究懇話会」と連携(メンバーは 共通)して活動を行っている。主として設計における新しい支援技術について 知見を深めるために大学・企業の研究者の情報交換の場を提供し、設計研究の 活性化をはかることを目的としている。AI技術、数理計画法、創発計算法な どの設計への応用などを手がけてきた。活動内容は、1)年3回程度の研究会 の開催、2)部門や支部講演会などのオーガナイズ、3)その他の情報交換な どである。

第2技術委員会(テーマ:最適設計)
委員長:山川 宏(早稲田大学)
第2技術委員会は、最適化技術の設計工学およびシステムへの応用に関して広 範な角度から、対象として関連の分科会の支援、国際シンポジウムの支援、国 内の部門講演会や通常総会、全国大会におけるオーガナイズドセッション等の 企画を行っている。関連の分科会として”複合領域の設計に対する最適化およ び満足化に関する調査・研究分科会”があり、その活動も終了する時期に来て いるが、現在、後続の分科会の発足に向けて準備が進められている。また明年 7月には日本機械学会100周年を記念して”最適化および革新的設計に関する国 際シンポジウム”が開催される。この分野では、”複合領域の最適化 (Multidisciplinary Optimization)”が引き続き大きな話題となり、”創発 的計算技術(Emergent Computation)”も有力な支援技術として注目されるも のと考えられ、委員会では、改めて多くの方、特に若手の方々に自由に参加し て頂き、活動を進めていくことを考えている。

第3技術委員会(テーマ:製品開発事例)
委員長:萩原一郎(東京工業大学)
本委員会が母体となって、部門協議会所属の P-SC259 設計工程に解析技術を 最大限に利用する研究分化会が平成6年11月に設置され、分科会の開催はこれ まで8回を数えている。委員は学協会側18名、企業側22名となっている。「開 発期間の短縮を目指して設計の各段階 におけるCAEのあり方などについて自由 な討議と方策を求め、企業サイドで利用できる現実的な活動を目指す」をその 活動の理念としている。更に、本分科会の活動の成果の一つとして平成9年2月 には現在のCAEの状況の把握を可能にする講習会を大々的に開催したいと考え ている。乞う、御期待。また、本委員会で解析コンテストを企画し、昨年の第 5回設計工学・システム部門講演会(D&S:Design & Systems Conference) 以来 実施している。これも是非、より設計に密着した形で根付かせたいと考えてい る。

第4技術委員会 (テーマ:コンカレントエンジニアリング、CSCW)
委員長:福田収一(東京都立科学技術大学)
第4技術委員会は、早稲田大学において開催された設計工学システム部門講演 会、習志野の日大生産工学部において開催された通常総会においてコンカレン トエンジニアリングに関するオーガナイズドセッションを企画し、多数の参加 と熱心な討議を行った。とくに部門講演会では、いわゆる機械工学分野だけで はなく、広い範囲からの発表と参加があったことが特徴である。また、特筆す べきこととして、通常総会においてはインタナショナルセッションの形式とし、 機械学会でも初めてと思われるインタネットを利用し、講演者であるWest Virginia UniversityのConcurrent Engineering Research Centerの所長の Prof.Ramana Reddyが、アメリカで講演を行い、それを日本で受信する方式を 採用した。このようなインタネットを利用する方式の導入をさらに進めること により、地域を超えて、さらに情報の共有、討議の活発も計れると期待される。 また、次回の設計工学システム部門講演会でもコンカレントエンジニアリング、 CSCWに関するオーガナイズドセッションを企画しており、多数の発表が予定さ れているので、多くの参加と積極的な討議をぜひお願いしたい。さらに、1998 年の夏にはコンカレントエンジニアリングの国際会議であるCE98を東京都立科 学技術大学を会場として開催することが決定されており、第4技術委員会はこ の企画を積極的に支援する。ぜひ多くの発表と参加をお願いしたい。

第5技術委員会 (テーマ:人工現実感)
委員長:池井 寧(東京都立科学技術大学)
人工現実感の技術は、様々な分野に浸透し、実用的な応用も現れ始めたといえ るであろう。この技術は、人間の多数の感覚チャネルに情報を提示することを 特徴の1つとしているが、触覚・力覚への提示に関しては、未だ研究レベルで も限定的にしか実現されていないのが現状である。触覚・力覚は、視覚、聴覚 と並んで重要な感覚チャネルなのだが、その提示手法に関しては標準的な方式 として成熟化するに至っていない。このため、これまでに提案された多数の方 法論が互いに整理されずに存在する段階に留まっている。この感覚チャネルの 利用を一層進展させるためには、触覚・力覚に係わる技術を包括的に概観・整 理し、今後の開発の方向性を規定していくことが必要である。本技術委員会で は、触覚と力覚への提示に関して、現在までに提案された提示方式の検討を踏 まえた上で、触覚提示装置としての共通的な仕様に関して、ある種の標準化を 視野においた議論を行っていきたい。

第6技術委員会(テーマ:感性と設計)
委員長:大富浩一(東芝)
本部門は名前が示すとおり、『設計』を工学にするには何をしたらいいかを考 える部門と理解している。設計特にメカ設計は人がどう考えているか/人がど う感じるかという抽象的な事象を扱わねばならず、第6技術委員会が対象とし ている感性工学はまさにこのような情報をいかに人が理解できる形にするかを 扱う学問である。現在は講演会での発表/情報交換が主体であるが、今後は異 部門(デザイナー等)との交流なども行い方向づけを行っていきたい。

第7技術委員会 (テーマ:振動・音と設計)
委員長:萩原一郎(東京工業大学)
設計工学・システム部門講演会(D&S:Design & Systems Conference) や通常総 会、全国大会で、本委員会の関連するオーガナイズセッションを数多く設けて きた。例えば、第4回D&S 大会(1994年7月)のオーガナイズセッションの基調 講演で、日産自動車(株)の佐野正克氏は、騒音振動性能設計の主題は、対策 型から予測型へ、また、レベル低減から音質の創造へ、と変遷していると述べ られている。前者は解析と設計の融合がキーワードであり、後者は感性音質空 間の創成の問題である。解析担当者と設計担当者の間のコミュニュケーション は古くて新しいテーマであり、本委員会で扱う騒音振動性能設計を通してこの 設計現場の課題の解決を目指したい。また、今年の通常総会のオーガナイズセッ ションでは、橋本竹夫先生(成蹊大)や SDRCから音質空間の研究成果が披露 された。今、強く求められているのは、感性にフィットする設計である。時期 を見て、本委員会を母体にして感性音質空間に関する部門協議会所属の 研究 分化会を発足させたいと考えている。

第8技術委員会 (テーマ:マルチメディア)
委員長:小園東雄(ソニー)
マルチメディアの応用として、情報交換の効率化がある。これを十二分に活か すため、衛星によるディスタントラーニングやユーザー参加の耐久消費財の設 計、CAEなどがあり、これらの凡ゆる可能性を探るため、福田教授が渡米し 現地の最新事情を調査中である。一方、去る7月30日九州工業大学情報工学部 に於て機械システム工学科長沢教授主宰の懇話会で「マルチメディアのイメー ジと現実」と題し話題提供と懇談を行なった。これらの成果は来る部門講演会 で発表予定である。

第9技術委員会 (テーマ:逆問題)
委員長:田中正隆(信州大学)
幹 事:中村正行(信州大学)
物づくりやシステムの構築は、環境や生産の持続性をも考慮する必要に迫られ、 広範囲にわたる知識やデータを総合することが要求されている。複雑な多種の データから設計仕様を満足する最適な製品製造やシステムの構築を行うことが 求められ、設計問題を逆問題としてとらえるとき、問題の不適切性がますます 増大していると言い換えることが出来る。このような状況のなかで、創造的な 新しい設計手法を創成していくためには、これまで数学的基礎から工学的応用 まで、多技にわたって研究されてきている逆問題解析の成果の有効利用をはか る必要がある。本技術委員会では、逆問題関連のオーガナイズドセッション等 の学術講演会での企画を通して、設計問題における逆解析の体系化を目指した テーマの抽出や議論、並びに情報集約を行う。

第10技術委員会 (テーマ:設計の標準化)
委員長:伊藤公俊(埼玉大学)
設計過程および設計対象の標準化は、設計品質および設計効率の向上に寄与す ることがある。本委員会では、設計標準化の観点から設計技術に貢献すること を目的として、情報交換あるいは情報交流を行おうとするものである。近年は、 PLやISO9000などに見られるように安全の観点から設計品質を問われるように なっており、規格や法律に関係する標準化が重視されるようになっている。例 えば、ISO 13584 Part Libraryは近い将来、正式に制定される見通しであるが、 ここでは、標準部品情報の流通が標準化されるとともに、それを介して部品の 選定過程や知識が標準化される。その結果として、製品責任の明確化あるいは 分散が実現される。委員会では、講習会などの企画立案、分科会などの専門組 織の企画などを通じた技術交流を行いたい。

第11技術委員会 (テーマ:ヒューマンインタフェース)
委員長:渡辺富夫(岡山県立大学)
人間のコミュニケーション、インタラクション特性に適合した情報機械の設計 を指向するヒューマン・インタフェースについて、インタラクションとしての 人間および機械、インタラクションのためのシステム技術など、基礎から応用 までを対象としている。「ノンバーバル・インタフェース」、「ヒューマン・ コンピュータ・インタラクション」をはじめ、認知・学習過程の解明や操作性 の評価などを目指しての「子供と機械」をテーマに勉強会、研究会を開催して いる。いくつかのテーマについては、計測自動制御学会ヒューマン・インタフェー ス部会と共催で研究会を開催する計画で、来年2月7(金)には「ノンバーバル・ インタフェース」をテーマに岡山県立大学で(申し込みは渡辺まで、締め切り 12月9日)、来年7月下旬には「ヒューマン・インタフェース(一般)」を琉球 大学で開催すべく準備を進めている。フランクな会ですので、どうぞ気楽にご 参加下さい。

第12技術委員会 (テーマ:CAD)
委員長:村上 存(東京大学)
近年、設計業務全般において、製品の性能、コストに加え、環境への影響、ラ イフサイクル・サポートなど、考慮すべき内容が従来よりも大幅に増加してお り、設計者の負担を軽減するためにも、コンピュータが支援すべき設計業務の 内容が、質・量ともに増している。また、企画/設計業務、部品生産/調達、 製品組立などの海外分業/国際協調の進展は、国内の熟練設計者と熟練生産者 の間では可能であった暗黙の了解といったものを困難にしつつある。それによっ て、国内外において解釈の曖昧性の余地がなく国際的に共有可能であり、様々 な情報技術で処理可能な設計/生産情報の表現が必要となっている。本技術委 員会では、以上のような問題を解決するために、設計/生産情報の表現技術と そのコンピュータ処理に関するCAD技術全般を対象として、調査・研究を行なっ ていく予定である。

第13技術委員会 (テーマ:システム計画)
委員長:伊東弘一(大阪府立大学)
設計計画における最適化は、対象とするシステムが大規模であればある程、そ の重要性を増してくる。本委員会では、具体的な対象物として各種のエネルギー 供給プラントをとりあげ、最適化を中心とする各種システム計画手法に関する 調査・研究活動を実施する。調査活動においては、必要に応じて現地見学会な どの企画も考えており、多くの会員諸氏の参加をお願いしたい。
(連絡先)
〒593 大阪府堺市学園町1-1
 大阪府立大学工学部エネルギ−機械工学科
  伊東 弘一
   Tel. 0722-56-2030、Fax. 0722-56-2031


行事案内
 第6回設計工学・システム部門講演会

 
 

第6回の設計工学・システム部門講演会が、10月9日(水)と10日(木)の2日 間にわたって早稲田大学国際会議場で開催されます。今回は、3件の特別講演 と13のオーガナイズドセッションに加え、2つのコンテスト(ラピッドプロト タイプコンテスト、解析コンテスト)および、情報交換サロンが企画されてい ます。以下にその概要を示します。詳細は、日本機械学会誌9月号会告、設計 工学システム部門Homepage等をご覧ください。

特別講演
〈10月9日(水曜日)第2室9:30〜10:30〉
『ユニット型機械と創発システム(仮題)』
村田 智(機械研)

特別講演
〈10月9日(水曜日)第2室13:00〜14:30〉
『ボーイング777の国際共同開発(仮題)』
金丸允昭(アイコクアルファー)

特別講演
〈10月10日(木)第2室13:00〜14:00〉
『福祉工学の新たなアプローチ(仮題)』
伊福部 達(北大)

オーガナイズドセッション
〈10月9日(水曜日)〉第1室
14:40〜19:00 新しいCAD
14:40〜16:00[座長:冨山哲男(東大)]3件
16:10〜17:30[座長:田浦俊泰(東大)]3件
17:40〜19:00[座長:村上 存(東大)]4件

〈10月9日(水曜日)〉第2室
10:40〜12:00 新しい機械設計
[座長:冨山哲男(東大)]4件
14:40〜17:30 マルチメディアと設計
[座長:小園東雄(ソニ−)、福田収一(都科技大)]4件

〈10月9日(水曜日)〉第3室
10:40〜11:50 インタ−ネットと設計
[座長:荒川雅生(早大)]3件
14:40〜16:50 先端材料の構造最適化
14:40〜15:40 [座長:福永久雄(東北大)]3件
15:50〜16:50 [座長:成田吉弘(道工大)]3件
17:00〜19:00 音・振動と設計、色と設計
[座長:阿部俊明(エステック)]6件

〈10月10日(木)〉第1室

9:00〜12:10 マイクロマシン技術
9:00〜10:20特性評価[座長:田中 誠(マイクロマシンセンター)]4件
10:30〜12:10試作開発[座長:梅田 章(計量研)]5件
14:10〜17:00人工現実感[座長:池井 寧(都科技大)]8件

〈10月10日(木)〉第2室
9:00〜12:00 
コンカレントエンジニアリング/CSCW/協調設計
9:00〜10:00[座長:川田誠一(都立大)]3件
10:10〜12:00 CAD,RP[座長:大和裕幸(東大)]6件
14:10〜15:50 協調支援[座長:石川晴雄(電通大)]5件
16:00〜18:00 一般セッション[座長:成川 昇(東芝)]4件

〈10月10日(木)〉第3室
9:00〜11:30 設計とエマージェントコンピュテーション(GA遺伝的アルゴリズ ム、ニューラルネットワーク、A-Life、ファジイ、AI)
9:00〜10:20[座長:田中正夫(阪大)]4件
10:30〜11:30[座長:山川 宏(早大)]3件
16:00〜18:00 設計とソフトウェアツール
[座長:萩原一郎(東工大)]10件

併催コンテスト・情報交換サロン
開催日:1996年10月9日(水)、10日(木)
会 場:早稲田大学国際会議場(東京)
部門講演会の併催行事としてコンテストと情報交換サロンを企画いたしました。 皆様の積極的なご参加を期待いたします。

1. コンテスト
ラピッドプロトタイピング・コンテスト
〈10月9日(水曜日) 第1室 10:40〜12:10〉
趣 旨:最近、CAD等でモデリングした様々な3次元形状データに基づき、液 状の光硬化性樹脂表面をレーザ光等でトレースして、固化成形を行う光造形法 をはじめとして、様々なラピッドプロトタイピング技術が注目されています。 ラピッドプロトタイピングにより、設計現場における試作、検討に要する期間 とコストを削減し、一方、設計教育においても、学生の設計を実際に製作し、 教育効果を高めることが期待できます。

内 容:各参加者の設計をラピッドプロトタイピングにより実体化し、講演会 (D & S '96)会場に展示いたします。展示された作品と作品についての簡単 なプレゼンテーションについて、D & S '96実行委員会で審査を行い、優秀作 品を表彰いたします。ラピッドプロトタイピング設備をお持ちの参加者には、 実体化した作品をご提出いただきますが、お持ちでない参加者については光造 形法の場合に限り、必要なCADデータ等をご提出いただき当方で光造形を行い ます。
(データ形式等の技術的詳細は、参加申込みをいただいた方に、別途お知らせ いたします。)作品のテーマ、応募資格は特に限定いたしておりません。なお、 本コンテストでは、5件の発表が予定されています。
連絡先:村上 存(東大)(FAX)(03)3815-8356

解析コンテスト
開催日:1996年10月10日(木)
会 場:第3室 14:10〜15:50
趣 旨:現在、有限要素法や差分法はあらゆる業界で利用され、多くの解析ソ フトがあります。
ただし、使用されている要素の形状関数や要素上の積分法、時間方向の積分法、 更に固有値解法などによっても、同じ精度で問題を解こうとしても、必要な要 素分割数や解析時間が異なったり、その仕様によっては解けない場合がありま す。本コンテストではソフトウェアを提供する側とユーザ側がそれぞれ同じ問 題を解き、解析ソフトの正しい、また効率のよい使い方を把握することによっ て、産業界にはこれまで以上に解析ソフトを設計に有効に利用する方策を与え、 研究者側には今後のソフトの開発の方向を示すことを意図しております。

内 容:参考にすべき解析方法や解析結果を講演会(D & S '96)会場に掲示 いたします。また、参加者の中から代表的な解析結果を講演会(D & S '96) で発表していただき、ユーザ側からは更に追加すべき項目を、ソフトの提供者・ 研究者側からはその機能追加の可能性などを中心にパネルディスカッションを 行います。

テーマ:@動的あるいは静的な部材圧潰、A固有値あるいは応答解析、B流体 解析の代表的な問題をとり上げます。
連絡先:萩原一郎(東工大)、(03)5734-3555

2. 情報交換サロン
〔情報交換サロン〕(ポスターセッション、機器展示、カタログ展示併設)
情報交換サロンでは、講演会に参加した人々が、お茶を飲みながら自由な雰囲 気の中で種々の情報を交換する場です。講演会開催中、是非お立ち寄り下さい。
なお、同会場では、「製品開発事例」のポスターセッションと機器およびカタ ログ展示等の併催を予定しております。ポスターセッションでは最近開発した 製品の事例を紹介して頂くために、(90cm×60cm)程度のパネル2枚をそれぞ れの発表に対して用意致します。奮ってご参加ください。

連絡先:日本機械学会設計工学・システム部門
 担当:角田さおり
 (FAX)(03)5360-3508

懇親会&部門賞表彰式
日 時:10月9日(水) 19:15〜21:00
会 場:大隈ガーデンハウス
懇親会費用: 5,000円
《お申し込みについて》
正員・准員 参加登録(講演論文集を含む) 9,000円
    (講演論文集を含まず) 5,000円
学生(参加登録は発表者のみ必要とし、聴講のみの学生は無料とする。)
参加登録(講演論文集を含む) 5,000円
    (講演論文集を含まず) 2,000円
会員外 参加登録    (講演論文集を含む) 13,000円
    (講演論文集を含まず) 8,000円
《講演論文集(別売り分)》
登録参加者     (10/9、10のみ) 5,000円
会員特価 7,000円
定 価 10,000円
参加登録費、懇親会費は当日会場受付にて申し受けます。
協賛学協会の会員の方も、上記の会員価格に準じます。
後日講演論文集のみ購入ご希望の方は「No.96−45設計工学・システム部門講 演会論文集購入申し込み」と題記し、氏名(ふりがな)、会員資格(会員番号)、 勤務先名(所在地、電話番号等明記)、送本先、購入冊数、送金額を明記の上、 代金を添えて本会宛てお申し込み下さい。

《問い合わせ先》
〒160東京都新宿区信濃町35番地(信濃町煉瓦館5階)
    社団法人日本機械学会 事業課(担当:角田さおり)
     電話(03)5360−3506、FAX(03)5360−3508


講習会
 時代をとらえる感性応用設計の基礎

 
 機素潤滑設計部門・設計工学システム部門合同企画)

協賛(予定):精密工学会、日本設計工学会、日本ロボット学会、自動車技術会、
ターボ機械協会、日本トライボロジー学会
日 時: 1996年11月21日(木) 9:40〜17:30
22日(金) 9:30〜17:30

会 場:富士通(株) クロスカルチャーセンター
川崎市中原区下小田中1-14-1、電話(044)754-5500
JR南部線「武蔵中原駅」より徒歩5分

趣 旨:時代の流れをとらえる設計を行うには、これまでの効率を重視し、合
理的、機能的なモノ作りを行う発想と、感性に基づく発想、すなわち情緒的、
感覚的発想をうまく調和させ、モノに心を感じる感性を持ちつつ、豊かな心を
感じるモノを作るための考え方、設計手法を知ることが大切です。本講習会で
は、人間が持つイメージ、感性を具体的なモノとして実現するための基本的な
技術について、感性応用設計を専門とする研究者がやさしく解説します。また、
富士通(株)のご好意により、感性とコンピュータの結びつきを研究しておられ
る大沢 光氏の感性応用システムについての演習も行います。感性に関心のあ
る方々のご参加を期待しております。

題目・講師
11月21日(木)
9:40〜9:50 感性と設計
船橋宏明(東工大)
9:50〜10:50 設計応用のための感覚・感性計測
栗山洋四(人間生活工学研究センター)
11:00〜12:00 遺伝アルゴリズム(GA)による感性を考慮した設計の遺伝と進化
山川 宏 (早大)
12:10〜13:20 講師を囲む昼食会・交流会
13:30〜14:30 感性的設計法
高梨 隆雄 (東京工芸大)
14:40〜15:40 定性推論の基礎と工学への応用
桐山孝司 (東大)
15:40〜16:00 コーヒーブレイク
16:00〜17:00 色彩陰陽論
前田樹男 (成安造形短大)

11月22日( 金 )
9:30〜10:30 形と感性
高木隆司 (東京農工大)
10:40〜11:40 デザイン発想における発散的思考支援について
野口尚孝 (千葉大)
11:50 〜13:00 講師を囲む昼食会・交流会
13:10 〜14:10 製品の心理的機能とコンフィギュレーションレイアウト
山中俊治(リーディング・エッジ・デザイン)
14:20〜15:20 「印象の工学」による心理感覚モデルとデザイン支援システム
大沢 光 (富士通)
15:20〜15:30 コーヒーブレイク
15:30〜17:00 感性応用システム売り子システムの演習

問合せ先
申込者1名につき、行事申込書1枚(コピー可)に必要事項を記入し、代金を添
えてお申込みください。
(担当職員:曽根原雅代)


講演募集
 第74期通常総会オーガナイズドセッション講演募集

 
 

第74期通常総会が1997年3月29日〜4月1日の日程で、青山学院大学青山キャン
パスで開催されます。設計工学・システム部門では、オーガナイズドセッショ
ンとして、「新しいCAD」と「人工現実感」を企画・構成することと致しまし
た。皆様の積極的なご参加をお願い致します。

「新しいCAD」
オーガナイザ: 富山哲夫
村上 存(東京大学)
直接・間接的にCADに関係する内容であれば結構です。多数のお申し込みをお
待ちいています。

「人工現実感」
オーガナイザ: 廣瀬通孝(東京大学)
池井 寧(東京都立科学技術大学)
人工現実感の分野の研究発表を募集致します。本分野の対象領域は、広く考え
ていただいて結構です。ヒューマンインタフェースの視点からの論文も歓迎致
します。


国際シンポジウム
 International Symposium on Optimization and Innovative Design (OPID'97)
 最適化および革新的設計に関する国際シンポジウム
 #97-210

 July 28 (mon) - July 30 (Wed), 1997 at Tokyo International Forum

OBJECTIVES
Recent advances of computer technology have given powerful practical tools to structural and mechanical designs. Optimization techniques have become one of predominant ones and they have been utilized lately in practical designs. However, it is of importance to discuss the new optimization techniques and new applications of the developed optimization methods toward to innovative designs and it is more valuable for the researchers and engineers in many countries to exchange their knowledge and information at the symposium. To commemorate JSME centennial anniversary, the first symposium will be held with some intension to cover the areas including structural, mechanical, aeronautical and astronautical engineering.

SCOPE
・ Emergent, Evolutionary Computation (GAs, Neural networks, A-Life, Cellular Automatia, DNA, etc.)
・ AI and Fuzzy Reasoning
・ CG and Virtual Reality
・ Multidisciplinary Optimization
・ New Optimization Technology
・ Concurrent Engineering
・ New Design Concept
・ Parallel/Distributed Optimization
・ Engineering Applications
・ The others which are related to Optimization and Innovative Designs

LANGUAGE
The official language of the symposium will be English.

CALL FOR PAPERS
Those who wish to present papers should submit abstract for screening by OCT 30, 1996, together with following form to:
Prof. H. YAMAKAWA
Chairman, International Symposium on
Optimization and Innovative Design '97
Department of Mechanical Engineering,
School of Science and Engineering,
Waseda University
#59-314, 3-4-1 Okubo, Shinjuku, Tokyo 169, JAPAN
phone: +81-3-3232-3743
fax: +81-3-3209-9176
e-mail: hiroshi@yamakawa.mech.waseda.ac.jp

The Abstract is to be typed in English to A4 size of letter size paper and limited to about 1000 words and some figures should be attached. The abstract should include.
Title of the paper, Affiliation, Name of author(s), Full mailing address, Fax. No. or E-mail address

SCHEDULE FOR PAPER ACCEPTANCE
The schedule for authors is summarized as follows:
Deadline for abstract October 30, 1996
Notified of acceptance December 15, 1996
Deadline for full paper April 1, 1997
FURTHER INFORMATION
For more information, please look at
http://www.yamakawa.mech.waseda.ac.jp/~maar/optid97.hlml


お知らせ
 設計工学・システム部門のホームページ開設のお知らせ

 
 

このたび、設計工学・システム部門のホームページが運用を開始しました。
電子メディアの速報性を生かして、ホットな話題をお届けできるように努力し
てまいりますので、機械学会誌およびニューズレターとともに、情報のソース
としてご活用頂ければ幸いです。

とりあえず、次のような内容を掲載しています。
○部門紹介
設計工学・システム部門の設置の趣旨などの説明。
○講演会・講習会
本部門が主催または共催する講演会などの紹介。
○関連情報
本部門と関連する領域の講演会や国際会議の情報を掲載。
○行事カレンダー
講演会などを含む行事の日程を整理。
○運営委員会
本部門の運営組織。

この他、ニューズレターのバックナンバーをホームページに蓄積していくこと
も検討中です。
まだページの構成も未熟で、運用面でも至らないところがあるかと思います。
ご意見やお気づきの点などございましたらお気軽にお寄せ下さい。
○設計工学・システム部門ホームページ
http://www.jsme.or.jp/dsd/
○機械学会ホームページからのリンク
http://www.jsme.or.jp/
部門・支部紹介→設計工学・システム部門
○ご意見のメールの宛先
dsd@www.jsme.or.jp


部門行事カレンダー
1996年
9月 第74期全国大会(9/21〜9/24、京都)
10月 部門講演会D&S'96(10/9〜10/10、東京)
11月 感性応用設計講習会(東京)
1997年
3-4月 第74期通常総会(3/29〜4/1、東京)
7月 日本機械学会100周年記念行事
国際シンポジウム OPID '97(7/28〜7/30、東京)


発行日:平成8年9月20日

このニュースレターに関するお問い合せは下記までお願いします。
また、会員からの投稿記事を歓迎します。採否は広報委員会におまかせいただ きますが、基本的には採用させていただきますので、テーマ自由で、どしどし お寄せ下さい。

日本機械学会設計工学・システム部門
広報委員長 池井 寧
担当職員 角田 さおり
〒160新宿区信濃町35番地信濃町煉瓦館5階
Tel. 03(5360)3500(代)、Fax. 03(5360)3508

編集・印刷:生々(せいせい)文献サービス
東京都渋谷区千駄ヶ谷 3-13-22-410
電話03-3478-4062, Fax 03-3423-4338

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