講習会 「目からうろこ,話題の騒音対策技術」
【開催日】
2016年10月20日(木) 9.20~17.05
【趣 旨】
機械の騒音低減技術分野での実務者向け中級講習会として,新しいコンセプトの騒音対策技術を紹介する.音や振動の波動現象を利用して,伝搬系で騒音を低減する先進的な手法を解説する.小型化・軽量化した製品の騒音対策に役立つ技術である.
【題目・内容・講師】
9.20~10.35/(1)モード視点と波動視点による低振動低騒音化
振動騒音問題について,モードと波動の両視点を融合した問題の捉え方,対策法及び構造設計法について論じる.モードは,振動の分布に着目するものであり,波動は振動の伝搬に視点をおいたものである.
神奈川大学 工学部 機械工学科 教授 山崎 徹
10.40~11.55/(2)微細多孔板(MPP)を用いた騒音対策
微細多孔板(MPP)は穴あき板と背後空気層からなる簡単な構造で構成され,近年,防音製品や騒音低減部品において採用が進んでいる.MPPの基本原理,設計方法および適用事例を中心に紹介する.
(株)神戸製鋼所 技術開発本部 機械研究所振動音響研究室 山極伊知郎
13.00~14.15/(3)薄膜を活用した音響透過パネル,軽量遮音パネルによる騒音対策
音を囲い込む騒音対策ではなく,薄膜を用いて不要なところに音を逃がし,対象とするところの音を低減する手法や,加圧した薄膜を用いた軽くて遮音効果の優れた遮音パネルについて紹介する.
鳥取大学 大学院 工学研究科 特任教授 西村 正治
14.25~15.40/(4)エッジ効果抑制に基づいた先端改良型遮音壁
薄い物体の一面に音波が入射したとき,エッジ近傍に生じる非常に大きな粒子速度(エッジ効果)を解説し,エッジ効果が回折音場に支配的な影響を与えること,その抑制のために効果的な幾つかの方法を示す.
関西大学 環境都市工学部 建築学科 教授 河井 康人
15.50~17.05/(5)騒音低減への音響カメラの利用
騒音を効率よく低減するためには,騒音源の位置や強度を正しく把握する必要がある.近年,マイクロホンアレイによる音源探査装置(音響カメラ)がよく用いられている.ここではその原理や応用例を紹介する.
スペクトリス(株) ブリュエル・ケアー事業部 長友 宏
【定 員】
60名,申込先着順で定員になり次第締切ります.
【教 材】
教材のみの頒布はいたしません.