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決まり次第、ご案内致します。

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◆部門別研究発表講演会

Planed

産業・化学機械と安全部門 研究発表講演会2010ー安全・安心を支える機械システム-
日時 2010年11月26日(金)10:30~17:00
場所 東京工業大学大岡山キャンパス 手島記念会議室L&S会議室(蔵前会館3F)
交通アクセス 東工大蔵前会館
募集分野 ・一般セッション:産業機械・化学機械に関する新技術,生産性向上
・OS1:Safety Service Engineering (SSE)
・OS2:リスクアセスメントとリスク低減
・その他:ケーススタディから学ぶ安全・安心,消費者の安全・安心 等
講演申込締切日 2010年8月27日(金)
講演原稿締切日 2010年10月18日(Mon)
参加登録料 会員:5,000 円,会員外7,000 円,学生員2,000 円,一般学生3,000 円
(論文冊子含む)
お申し込み フォーマット

下記にe-mail送付にてお申し込みください

お申し込み先 〒160-0016 東京都新宿区信濃町35番地 信濃町煉瓦館5階
日本機械学会 産業・化学機械と安全部門(担当職員 渡邊 賢太)
電話(03)5360-3504/FAX(03)5360-3508/
E-mail:watanabe@jsme.or.jp

Report

2009.11.27(金)
産業・化学機械と安全部門  研究発表講演会-安全・安心を支える機械システム-の講演プログラムを掲載しました【訂正版】
2009.08.06(Tur)
産業・化学機械と安全部門  研究発表講演会2009安全・安心を支える機械システム-にて発表される研究論文を募集しました
2006.08.18(金)
特別講演会「リスクの定量化技術について」
日本機械学会会議室東京都新宿区信濃町35番地 信濃町煉瓦館5階
2005.10.24(Mon)
JAPANブランドを支える大田区における金属加工の「匠の技」
講演会:大田区産業振興会館 見学会:東京都京浜島地域の金属加工会社
2005.09.02(金)
運輸系の安全確保に関する現状
日本機械学会会議室(東京・信濃町 煉瓦館5階) 14:00より
2004.08.30(Mon)
リスクに基づいた安全管理の考え方~Bayesの理論と事例紹介~
日本機械学会会議室(東京・信濃町 煉瓦館5階) 14:00より
2004.08.27(金)
「金属加工における「匠の技」の現状と伝承の課題」
講演会:大田区産業振興会館京都京浜島地域の加工工場
2003.06.27(金)
「ゼロエミッション社会をめざして」
日本機械学会会議室(東京・信濃町 煉瓦館5階) 13:00-17:00

「リスクの定量化技術について」

開催日時:2006年8月18日

  1. 「趣旨」
  2. 「コンサルティングにおける様々なリスク定量化」
  3. 「リスク曲線による施設の損傷リスク評価と保守管理」
  4. 「化学産業におけるリスクマネジメント」
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1.「主旨」

製造業においては,自然災害による事故やトラブルの発生,ヒューマンエラーや設備の不調に起因したトラブルの発生など最大限の 配慮をしても安定的製造活動を阻害する要因により,安定供給の使命が果たせない事象が発生します。企業活動においては如何にして 阻害要因を抽出し制御していくかをリスク管理という手法で実施されるようになってきました。最近,さまざまなリスクについての 定量化技術が進んできており,今回は,企業活動に役立つリスクマネジメントの技術紹介を企画しました。

2.「コンサルティングにおける様々なリスク定量化」

株式会社 損保ジャパン・リスクマネジメント 泉 太一郎氏

株式会社 損保ジャパン・リスクマネジメント 泉 太一郎氏 リスク評価をするためのリスク定量化手法の紹介の後、事例紹介を通じて具体的なリスク評価の手法を分かりやすく説明された。 事例紹介1:石油精製プラントにおける地震リスク評価、イベントツリー作成から損失期待値の推定、リスクカーブの作成、対策に よるリスク軽減の考え方などについて紹介。事例紹介2:最大損害額MPL評価、石油・化学プラントで発生可能性のある蒸気雲爆発 のシナリオについて紹介。最後に事業継続マネジメント(リスクマネンジメント)についても紹介された。

3.「リスク曲線による施設の損傷リスク評価と保守管理」

横浜国立大学安心・安全の科学研究教育センター センター長・教授 関根和喜氏

横浜国立大学 安心・安全の科学研究教育センター センター長・教授  関根和喜氏 リスクの定量化を指向した新しい災害統計分析手法の紹介。事故の定義からはじめ、過去の事故発生データを分類整理し、 一定以上の規模の被害発生の場合、被害の大きさと上側累積頻度に直線性があり、安全指数の考え方を導入した。ハインリッヒの法則 にもあるように、大きな事故の背景には、小さな事故がもっと多く存在し、その背景には事故に至らない規模の多数のトラブルが発生 している。これらからは、フェールセーフ的安全理管理論が重要な考え方となる。タンクの底板裏面腐食のリスク曲線の紹介とタンク 開放検査に代わるAE法による腐食損傷診断法の紹介。災害リスクマネジメントの立場からみた施設の損傷リスク評価ならびに施設全体 としての損傷リスクを評価・診断ならびにリスクを低減するための技術を組合わせたリスクマネジメントが重要である.

4.「化学産業におけるリスクマネジメント」

横浜国立大学大学院 環境情報研究院人工環境と情報部門教授 大谷英雄氏

横浜国立大学大学院 環境情報研究院 人工環境と情報部門教授  大谷英雄氏 石油・化学工場における事故統計分析の紹介。高圧ガス設備、危険物施設の事故とも減少傾向にあったものが、近年増加傾向に 転じている。結論は出せないが、従業員数減少と事故数増加傾向には相関がある。また、最近リスクマネジメントを企業が実施 しているが、モラルハザードのある社会ではリスク管理は不可に近いことも知っておく必要がある。具体的な事故事例2例の紹介 の後、定量的リスクマネンジメントによる安全管理の考え方を社会的受容リスクの考え方から紹介。

「JAPANブランドを支える大田区における金属加工の「匠の技」」

開催日時:2005年10月24日

  1. 「大田区の加工業の現状と課題,大学の役割」
  2. 「大田区の高度な生産力を支えているものは」
  3. 「JAPANブランドを代表する大田区の工業生産力の今後に向けた展望」
  4. 「見学会」
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1.「大田区の加工業の現状と課題,大学の役割」

東京工業大学 教授 鈴木正昭 氏

東京工業大学 教授 鈴木正昭 氏 東京工業大学では、以前から大田区および区内の企業経営者との連携のため大田工業会を作り、産学の連携をはかって来た。 これは大学と中小企業との間のgive & takeの関係とも言える。 すなわち大学からは研究装置の発注を行い、企業はこれを受注する。また大学からはシーズを提供や共同研究を行う事により、 企業では自社製品の開発や技術改良に活かして行く。更に大学において、「もの作り教育」や人材教育を進めて行く事によって、 企業の人材育成や後継者育成を目指して行こうとするものである。 この様にして、東京工業大学では、大田区の中小企業製造業社との間で、地域連携のコンソーシアムを目指しているとの話があった。 そしてその一環として現在、東京工業大学の中には「ものつくり教育研究支援センター」が設立されている。

2.[大田区の高度な生産力を支えているものは」

大田工業会代表(大田区区議会議員・元議長) 近藤忠夫氏

大田工業会代表(大田区区議会議員・元議長) 近藤忠夫氏 最近自動車業界が活況を呈し始め、設備投資の連鎖によって工作機械の価格上昇が起き始めている。すなわち自動車メーカー からの部品発注が増え、これに伴って金型の受注が増えている。このかながたを製作する工作機械の凄惨が追い付かなく なっているのが現状である。その背景にはキサゲ加工等を行う熟練工の不足が挙げられる。 しかしながら注文が増えたからと言って、直ちに設備投資に踏み切ることはできない。 A企業は、事務用機器などの組立工作機械を製作している企業である。ここでは多能工と呼ばれる様々な加工を一人で行える 熟練工を育てることで、多様なニーズに応えている。 またB企業は、古くなった工作機械のオーバーホールを手掛けている。古くなった工作機械の中には、既にそのメーカーが 存在しないなどの理由で部品がない場合もある。同社では持ち込まれた古い工作機械の部品を全て取り外して、 表面の再研摩や必要な部品の新規作成などを行って、新品以上の高性能な工作機械にオーバーホールを行っている。 この中でキサゲ加工などを行う役割は大きい。 そして多くの企業が抱えている課題として、後継者の問題があげられるとの話であった。

3.「JAPANブランドを代表する大田区の工業生産力の今後に向けた展望」

大田区産業経済部産業振興課課長 萩原日出男 氏

大田区産業経済部産業振興課課長 萩原日出男 氏 大田区の加工業の特徴は、大企業の下図が少なく、ほとんどは5名以内の少人数の企業である点である。大田区の企業が抱えている 最大の問題は、後継者問題であり、3名以下の企業からのアンケートによると、後継者が以内と応えた企業は7割にのぼる。 すなわち大田区の小さな企業では、よく言われる2007年問題とは別の問題を抱えているわけである。これについては大田区 としても考えるべき問題として捉え、ものづくり講座や職場体験などの活動に取り組んでいる。 大田区の産業は、IT産業などの先端技術を支える基盤産業を得意としている。区では住工調和に力を入れて、大森南に1階を工場、 2階を住宅とした団地を作っているまた新規企業の創業に向けた取り組みも行っている。テクノウイングには48ブースがあるが、 ここで5名で創業した企業が、この7月には50名の企業に成長し、現在ではビルを丸ごと借りて生産を行っている。 その他には学生による起業の支援を始め、一歩進んだ産学連携の推進や、異業種交流、新技術への支援にも力を入れている。

4.「見学会」

今回見学した2つの金属加工会社は、いずれも営業部門を持たずとも、多くの注文が来るとの事。言うなれば他に類を見ない、 秀でた技術力で会社経営を支えていると共に、大田区を代表する「匠の技」を有する企業であると言える。
株式会社城南キー 株式会社城南キー
城南キーで行っている加工は唯一キー溝加工のみで、他の切削加工は行わない。キー溝加工に特化したもの作りの企業である。 同社のキー溝加工を支えているのが、スイスElmass社製のスロッタだが、購入した当時は期待する性能が出なかったと言う。 安居社長は自ら同機の改善やこれを使いこなして行く技術を開発した。言うなればこのスロッタはメーカーと城南キーとの 共同で完成された工作機械とも言える。このため高精度で深いキー溝加工ができる加工業者は他になく、中小規模でありながら 世界で唯一の技術を持つ製造業になって行った。

株式会社上島熱処理工業所 株式会社上島熱処理工業所
同社は塩浴を使った工作機械の工具を中心とした熱処理工場である。熱処理は理論の裏付けのある処理技術であるが、それを実行するには ベテランの熟練した技能が必要とされる。同社では親方と子方が組んで仕事をする事によって、技術の伝承を図っている点が特徴的である。 また同社では熱処理に関連してブローチ工具などの長ものの熱処理後の歪み取り加工、ドリル等の工具の摩擦溶接加工も行っている。 また最近ではイオンプレーティング法によるTiN、TiCNコート等の表面硬化処理、液体窒素によるサブゼロ処理も手掛けている。

「運輸系の安全確保に関する現状」

開催日時:2005年9月2日

  1. 「概要」
  2. 「自動車の運転支援システムとヒューマンファクター」
  3. 「CRM訓練におけるThreat Management」
  4. 「海上交通の安全」
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1.「概要」

2005年9月2日(Fri)に特別講演会「運輸系の安全確保に関する現状」を日本機械学会会議室で実施しました。今回の特別講演会は、 「運輸系の安全確保」というテーマで、交通・物流部門と共同企画で実施しました。陸海空(自動車・航空機・海上交通)の交通機関に おける安全システムや安全確保について検討されている考え方を事例を含め紹介いただきました。 今回の特別講演会では、これらの安全確保について最前線で活躍されている講師3人を招き講演をお願いしました。「運輸系の安全確保」 として、聴講者にとって、広範囲の分野に発散している感があったのか、当日の聴講者は20名と比較的少な目でした。しかしながら、 講師からもそれぞれの専門的な知識を他分野の方にも分かりやすく説明していただいたこともあり、質問も多く、 活況ある講演会となりました。

2.「自動車の運転支援システムとヒューマンファクター」

筑波大学大学院システム情報工学研究科リスク工学専攻 伊藤誠氏

筑波大学大学院システム情報工学研究科リスク工学専攻 伊藤誠氏 1.安全技術に対する基本的考え方と交通事故の動向
これまでの自動車における安全確保の考え方は、事故を起こさないことと 衝突安全であり、死亡者数は減少傾向を続けた。現在は、事故率は横ばい傾向となり、さらなる安全確保のためには予防安全技術の 進歩が不可欠であり、ASV(Advanced Safety Vehicle)プロジェクトを推進している。
2.ASVプロジェクトと未然防止のための運転支援技術
ASVの基本理念は、ドライバ支援(運転の主体はドライバ)、ドライバ受容性 (ドライバに受入れやすい技術)、社会受容性(広く社会に受入れやすい技術)である。現在、ASV計画は第3期の「普及促進」段階に 来ている。ASVで開発している技術には、予防安全(ドライバの負荷軽減)、事故回避、プリクラッシュセイフティ(事故回避とは異なり 追突軽減ブレーキ等、事故が避けられないときに0.5G以下の衝撃にするなど)、衝突安全、災害拡大防止などがある。自動車の安全は、 ドライバが主体であるとし、自動運転技術を目指してはいない。1990年代に開発され普及されたエアーバックやABSなどドライバによる 過信が発生しており、過信はドライバの事故回避操作を疎かにする可能性が高い。開発する事故回避システムは過信を招かない配慮をする 必要がある。運転支援については、ACC(Active Cruse Control)システムが開発されており、これは、ドライバの負荷軽減技術でシステムに 過度の過信や不信を招かない慎ましい支援。
3.自動車メーカーの安全に対する考え方
HONDA,TOYOTA,NISSANの具体的な安全思想を紹介。共通しているコンセプトには、 次のようなものである。エアーバックなどの安全装置に加え、運転支援システムを加える。負荷軽減による運転への注意力増加と危険に 近づけないこと。ドライバに危険を気付かせ危険に近づけさせない予防安全に重点。
4.さらなる安全性の向上へ向けた取り組み例
現在の研究項目を示すと、人間機械相互作用、状況・意図理解のための数理情報手法、 運転行動モニタリング、運転員心身状態評価、高齢者支援自動車

3.「CRM訓練におけるThreat Management」

(有)日本ヒューマンファクター研究所 前田壮六氏

(有)日本ヒューマンファクター研究所 前田壮六氏 1.航空機事故による事故例や統計例
航空機事故による死者数は年間平均577名(全世界)で非常に安全な輸送手段であるにも 係らず、安全に対する不安感は最も高い。1回の事故で発生する死亡者数の大きさに関係しているように思われる。1985年の御巣鷹山事故の 前年は死亡者数0であった。昨年は400人と非常に少なかった。事故原因を調査した結果、70年代までは機体が原因の事故が多かったが、 それ以後はヒューマンファクターが原因の事故に変化した。機体が原因の場合、工学者の努力により画期的に解決が図られた。 1972.12.29Eastern401の事故は、コックピットのパイロットランプ1個の故障に全員が集中し、高度監視が疎かになったためであった。 1977.3.27Tenerifeの事故は、天候の悪化により、空港内が渋滞し、パイロットや管制官のストレスが増大したなか、無理な離陸が発生し、 滑走路内で航空機どうしが衝突した。
2.コミュニケーションスキルについて
衝突事故では、操縦士、副操縦士、管制官の意思疎通が図られてなかった。許可依頼、許可通知、復唱などが決められているが、 それぞれが、自分なりの解釈をしていた。"OK"の受け取り方が異なっていた。現在ICAOでは、Communication  Skills として問題点が 整理され、パイロットの訓練では欠かせないものとなっている。
3.CRM(Company Resource Management)
当初はCockpit Resource Managementとして開発され、現在は多くの企業でCRM活動が実施されている。CRMの概念は、企業が業績優先 或いは人間性優先のどちらに傾注しすぎてもいけない。ともに補完しあいながら、理想的な発展を目指すものである。 特に人間系については、「性別、経験、職位に関係なく誰でもエラーを発生する」という考えに立ち、それは殆ど公理であるとしている。 関係者の誰もが意見を述べ、否定しない関係を築く。そういった訓練の例として、機長は、副操縦士が異なった意見判断を発言したとき には、プライドを傷つけず意見を聞く姿勢をとり、否定せず、「では確認してみよう」として管制室などに確認を行う。最終判断、 責任者は機長である。権威勾配ができるだけフラットになるようにしている。この関係は、スチュワーデスとの関係にまで発展してきている。判断者の周辺に同期入社とか同年齢などの水平関係の人員配置は厳禁である。ミニタリーでも最注意事項とされている。 CRMでは、Threat Managementが行われている。Threatとは、脅威であるが、CRMでは、「エラーが発生する可能性を高める要素」 と定義されている。これまでは、エラーに対処する方法が取られていた。事故・インシデントに至る流れを分析し、事故に至るには、 エラーが発生している。そのエラーを起こす要因を排除する手法である。そういった要因を常に洗い出し、解決する訓練が行われている。 CRMは1972年に提唱され、今日に至るまで発展し続けている。

4.「海上交通の安全」

海上技術安全研究所 松岡猛氏

海上技術安全研究所 松岡猛氏 1.海難事故を通じての事故発生要因紹介
船舶輸送の特徴は次のようなものである。燃料消費0.6g/ton・kmで航空:自動車:船舶のエネルギー比は100:10:1である。 国内貨物輸送量の40%を占める。国際貨物輸送量は、国内貨物輸送量の14倍で4.4兆ton・mileに達する。 タイタニック号の事故をみると、完成時期が遅れ時期的に流氷の多い季節になった、新技術の粋を結集した船だったので、 大西洋横断最短時間を達成する目標等大きなプレッシャーがあった。船体には水密隔壁を設けるなど安全性は高められていたが、 船体横をこするように氷山に衝突したこと、及び各室上部は開放状態であったため、結果的に全室に入水してしまった。 当時、無線は利用されていたが、救難のための手段としてではなく、社への報告手段として利用されていたため、無線係りは、 夜中は無線を切り就寝していたため、近隣の船舶へは連絡できなかった。 当研究所で、事故解析を行った。イベントツリーを作成し、当時の技術水準での事故発生確率を解析した。そうした結果、 10,000航海に1回の発生確率の事故が第1回目に発生してしまった。今世紀初頭の船旅においては、救難体制の不備、レーダー技術無、 天気予報無、氷山情報無、無線が有効活用されてない、安全文化が不十分な時代などからリスクを伴った旅であった。
2.船舶の安全確保
1)国際的取り決め
1914年に主要海運国13カ国でSOLAS(The International Convention for the Safety of Life at Sea)条約が 採択された。その中で、共通の安全基準(損傷時の復元性、区画隔壁の増設、二重底、レーダー、救命船の定員ほか)を定めている。 1948年には国際連合の機関としてIMO(国際海事機関)設立。本部はロンドン、世界166カ国が加盟。
2)航行支援による安全確保
航路の設定と海上交通管制、航路標識、電波標識、海図、海流図、気象通報など。全国6箇所の海域に 海上交通センターを設け、船舶への情報提供、巨大船に対しての指示を出している。10,000トン以上の船舶側には自動衝突予防援助装置を設置。 船舶自動識別システムが2002年7月より総ての旅客船及び300トン以上の貨物船に義務付け。 電子海図とGPSを組合わせたさらにすすんだシステムが開発されている。
3)船舶の機能・性能の向上による安全確保
想定される気象条件下で安全に運航できる性能の要求。船体損傷時の復元性、 スラミング対応、船内液体によるスロッシング対応、初期損傷(疲労現象)対応、後期損傷(腐食)対応、環境対応としての二重船体構造など、 構造検討、材料面からの開発、メンテンスの充実を図っている。
4)事故時の対策・避難・通信
事故発生通報、EPIRB(非常用位置指示無線標識)。 VDR(Voyage Data Recorder)航空機のボイスレコーダーに類するもので、航行上の詳細なデータ記録、避難退船時間の確保、 救命設備及び位置情報発信設備、火災事故対応などの安全対策義務
5)安全管理システムおよび評価
安全性評価としてISM CODE(International Safety Management Code)、 FSA(Formal Safety Assessment)が適用されている。官や国際機関からの過剰規制に陥らないように、機能性基準を定め、 また、公的な安全性評価を義務つける傾向にある。
6)さらなる安全性の向上
日本の現在の旅客船舶安全性は、0.05/人億kmを達成しており最も安全な乗り物の1つである。さらなる安全性対応として、ウェザールーティングシステム、離着桟・港内操船支援システム、高度船舶運航管理システムなどが研究されている。

「金属加工における「匠の技」の現状と伝承の課題」

開催日時:2004年8月30日(月)14:00~17:00

  1. 「概要」
  2. 「RBI・RBMの考え方と産業機械への適用」
  3. 「化学プラントにおけるRBIの手法と世界の動向」
  4. 「化学工業分野における材料的失敗事例の解析」
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1.「概要」

特別講演会「リスクに基づいた安全管理の考え方」~Bayesの理論と事例紹介~が,2004年8月30日(月), 日本機械学会会議室で開催されました。今回の特別講演会は、安全管理というキーワードのなかから、効率的な保全のためにはリスクに 基づいた安全管理の考え方を理解し、メリハリの利いた手法が求められていることから、 主演題として「リスクに基づいた安全管理の考え方」を企画しました。講演者には、これらの内容に造詣の深い3人のエンジニアの方に お願いしました。当日は45名の聴講者で、会議室がほぼ一杯になり、今回の演題が昨今のニーズに合致していたものと思われます。 特に、講演後の質問が多くあり、時間内では対応できず、講演者へ個別に連絡するようお願いするほどでありました。

2.「RBI・RBMの考え方と産業機械への適用」

(株)ベストマテリア 木原 重光 氏

(株)ベストマテリア 木原 重光 氏 リスクの概念からリスク評価技術の背景について説明がなされた。構造材料の経時的損傷を例に,損傷が如何に確率的要素(バラツキ)を 含んでいるか,検査をすることによりその確率の精度を上昇(余寿命予測の精度アップ)させることが可能になるかについて解説がなされた。さらに"ベイズの定理"について紹介された。そして,リスクマトリックスからリスク評価の手法,事例紹介等がありました。RBMの普及には、損傷データベースの確立,診断技術の確立,使いやすいソフト,コンサルティングシステムの確立が必要。

3.「化学プラントにおけるRBIの手法と世界の動向」

千代田アドバンストソリューソンズ(株) 柴崎 敏和 氏

千代田アドバンストソリューソンズ(株) 柴崎 敏和 氏 米国においてRBIが開発され始めた1980年代からこれまでの歴史と,RBI実施による効果,特徴について説明がなされた。 RBIの手順について詳細な説明があり,劣化機構と破壊モードの確認,破損の発生確率,破損の影響度,リスクの決定,評価,検査 によるリスク管理,影響度の軽減策等について説明された。また,産業界のRBIの導入状況,HPIにおける規格化の動きについての紹介が あった。

4.「化学工業分野における材料的失敗事例の解析」

石川島播磨重工業(株) 村上 晃一 氏

石川島播磨重工業(株) 村上 晃一 氏 科学技術振興機構(JST)で実施している"失敗知識DB整備事業"の内容が紹介された。現在同機構のHPで同事業の現状が紹介されている。 講演ではまず失敗知識DBの目的、体制について紹介があった。失敗事例の解析ツールとして「失敗の原因・行動・結果まんだら図」を使う 手法が紹介された。さらに材料分野における種々の統計的なデータ紹介と化学工業に関する失敗事例解析について紹介があった。

「金属加工における「匠の技」の現状と伝承の課題」

開催日時:2004年8月27日

  1. 「技術・技能の伝承とグローバル化―その課題と将来性―」
  2. 「中国における工業生産の現状と今後の見通しについて」
  3. 「次世代に伝えたい金属加工における匠の技とその現状について」
  4. 「工場見学」
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1.「技術・技能の伝承とグローバル化―その課題と将来性―」

東京工業大学 教授 鈴木正昭 氏

東京工業大学 教授  鈴木正昭 氏 伝統ある技術をいかにして後世に伝えて行くか。その一例として、伊勢神宮の神宮式年遷宮を例にしながら講義が始まった。 20年に一度の神宮式年遷宮は、建物すべてを新造するもので、伝統工芸の技術伝承の典型的な例といわれる。 またウイーンフィルを例にし、譜面に隠された音楽性の伝承が行われて来た事が紹介された。
・暗黙知と形式知
知識には、知覚や感覚で習熟し言葉では表しにくい暗黙知と、言葉で明確に表して文献や図面に記載された形式知がある。 暗黙知はアナログ知、現場知ともいえ、形式知はデジタル知、マニュアル知とも言える。
知識は共同化(暗黙知の共有・創出)→表出化(暗黙知の形式知化)→結合化(情報の活用)→内面化(新たな暗黙知として理解)というSECIサイクルを回る。 ものづくりにかかる我国の基盤産業政策として、ものづくり先端技術研究センターの設置と、デジタル・マイスター技術開発助成事業 がある。金属加工業の中でも金型産業は中小零細企業による単品受注生産といった特質があり、経営面での脆弱性が問題となっている。 現在進められている中小企業の助成策は、金型産業には必ずしも効果が上がるとは限らない様だ。高度な加工技術を有する企業では、 中国から逆に受注を受けているケースも見られる。その一例として、キー溝加工を行っている城南キーを例とした紹介が行われた。

2.「中国における工業生産の現状と今後の見通しについて」

大田工業会代表(大田区区会議員) 近藤忠夫 氏

大田工業会代表(大田区区会議員)  近藤忠夫 氏 中国の大連開発区には、次の様な典型的な4つのタイプの企業がある。 ・日本電産有限公司
日本からの進出企業で、パソコンなどの電気電子部品の製造が行われている。
・大連保税区嘉津工貿有限公司
中国の企業である。
・大連有本精密模具有限公司
日中の合弁企業で精密金型の製造を行っている。
・日本友和物流有限公司
90%が日本資本、10%が中国資本で行われている百貨店である。 様々な新しい商品が並べられていられているとの事。 この中の日本からの進出企業は比較的好調であるが、日中の合弁企業は必ずしもうまく行っているとは言えない状況との事。上記の合弁企業も日本から移転した企業であったが、経営に行き詰まって合弁を行った。しかしながら経営方針などについて意見があわない事が多く、難しい状況であるとの話であった。 また寧波の経済技術開発区には、1990年に香港資本で設立された大型精密金型工場があり、様々な金型が製造されているとの事であった。 講演の後、大連開発区のDVDによる紹介があった。大連の町の中は高速鉄道と高速道路が整備されている。工業港を控えて、生産と物流の中心地区を目指している事が伺える。

3.「次世代に伝えたい金属加工における匠の技とその現状について」

大田区産業経済部産業振興課長 佐々木義夫氏

大田区産業経済部産業振興課長 佐々木義夫 氏 大田区は工業生産が集中している都市である。しかし1990年には9千を越えた工場数はその後下降の一途をたどり、現在では6千に減少した。 大田区の工場の半数は従業員3名以下の企業であり、9人以下の企業を含めると82%になる。 しかし多くの企業は下請加工とはいえ特定企業の下請ではなく、専門的に特化した基盤技術を有する企業からなっている。 現在の大田区の工業は、取引先の海外移転や海外調達による受注量の減少に直面している。最近の工業生産技術のIT化により、 製造技術の多くの部分がデジタル化された事も、技術の海外流出に影響している模様だ。 現在大田区では、施策が行われている。
産業環境の整備事業
・工場集合化
大森南工場アパートは、1階に10戸の工場、2階から8階に公団住宅を併設し、職住近接を目指している。
・賃貸工場
下丸子テンポラリー工場、本羽田二丁目工場アパートなどは、新規創業者などの便宜を図るための賃貸型の工場を建設している。

4.「工場見学」

株式会社畠山鐵工所 株式会社畠山鐵工所 同社は鍛造加工のメーカーで、2,000tと750tの2台のプレスを有し、シャフト材などの鍛造加工とその後の熱処理加工が行われています。 工場敷地に並んでいる15tものインゴットが様々な形に姿を変えて行く光景はまさに圧巻と言うべきでしょう。我々が見学の時、 加熱炉から引き出された中空材がプレスにセットされ、鍛造加工が行われておりました。

株式会社北嶋絞製作所 株式会社北嶋絞製作所
回転体形状であれば何でも作れると言う北嶋絞製作所では、ヘラ絞り加工が行われています。小さいものは照明器具の反射板から、 大きいものは大型のパラボラアンテナなどが作られていました。金型が簡略である、工程が少ないといった点で、プレス加工よりも 利点があるとの事。参加者の中から10名がこの日、絞り加工の体験をさせて頂きました。

株式会社酒井ステンレス 株式会社酒井ステンレス
同社では食品、医薬品などの製造に使われるステンレス製品の製造が行われています。たとえば内部の液溜り防止を考慮した異径管の 接続加工、医薬品・食品向けのタンクやコンテナなどの製造を見せてもらいました。これらの製品の内外面の研摩加工も行われていました。

「ゼロエミッション社会をめざして」

開催日時:2003年6月27日

  1. 「概要」
  2. 「循環型社会の形成」
  3. 「北九州エコタウン事業について」
  4. 「化学工業分野における材料的失敗事例の解析」
  5. 「化学工業分野における材料的失敗事例の解析」
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1.「概要」

環境省廃棄物・リサイクル対策部 循環型社会推進室 室長補佐 染野 憲治 氏 循環型社会への道筋として平成13年に施行された循環基本法に基づき循環型社会形成推進基本計画が策定された。基本計画策定までの流れ、基本計画策定後毎年発行される循環型社会白書によって報告される各種施策の進捗状況、及び自治体・企業等の循環型社会への形成に向けた取り組みについて紹介され循環型社会形成への国の基本的な考えが話されたた。

2.「循環型社会の形成」

環境省廃棄物・リサイクル対策部 循環型社会推進室 室長補佐 染野 憲治氏

循環型社会への道筋として平成13年に施行された循環基本法に基づき循環型社会形成推進基本計画が策定された。基本計画策定までの流れ、 基本計画策定後毎年発行される循環型社会白書によって報告される各種施策の進捗状況、及び自治体・企業等の循環型社会への形成に向けた 取り組みについて紹介され循環型社会形成への国の基本的な考えが話されたた。

3.「北九州エコタウン事業について」

北九州市環境局環境産業政策室 室長 垣迫 裕俊 氏

北九州エコタウン事業計画は、大きく3つのエリアから成り立っている。教育・基礎研究の学術研究都市技術・実証研究エリア、 事業化を目指した総合環境コンビナートがそれである。これらの拠点から動脈産業はリサイクル可能な製品を生み出し、静脈産業は リサイクルが産業として自立できる技術・システムを開発する。それらがバランスする事で継続的に発展する循環型社会を目指している ことが紹介された。

4.「ゼロエミッション技術について」

㈱荏原製作所 ゼロエミッション企画推進センター長 石井善明氏

ゼロエミッション達成における"転換技術"の重要性が紹介された。転換技術とは、今まである産業では廃棄物であったものを、他の産業の 資源に転換する技術。従来は各産業内での省資源化を柱としたゼロエミッションのアプローチが取られたが、今後は産業間で廃棄物を資源 として利用するアプローチをとることの重要が指摘された。講義ではプラスチックをガス化して発電の燃料としたり、都市ゴミのセメント化 等の具体的な転換技術の例が紹介された。

5.「省エネ、環境を配慮した工場建設」

キリンビール株式会社社会環境部部長 小野元司氏

キリンビールの神戸工場の取り組みを中心に、同社のゼロエミッション工場を支える思想活動が紹介された。ゼロエミッション工場の 考え方は、「工場からの排出がゼロ」ではなく、「工場からの廃棄物がゼロ」、即ち工場から外に出て行くものは全て他の産業の資源に なっているという考え方。神戸工場では特に用水の再利用、熱回収の徹底を推進し、用水原単位及び燃料原単位で業界のトップの数字を 達成した。


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