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産業・化学機械と安全部門

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No. 06-24 講習会「石油・化学プラント機器の基礎と応用」

2006年6月2日

概要

産業・化学機械のと安全部門 部門長 大原良友氏
産業・化学機械のと安全部門 部門長 大原良友
以前好評を博した石油・化学プラント機器,装置の基礎的事項の解説,応用の講習会を本年度も開催致した.
各題目について業界のトップクラスの講師を迎え,エンジニアリング設計担当者,機器ユーザのエンジニアのうち比較的経験の
浅い方を対象に,プラント機器の設計についての基礎と応用について,今後の実務に役立つよう企画した.


1.「熱交換器の設計の基礎と応用」

東洋エンジニアリング株式会社 技師長 酒井健二氏
産業・化学機械のと安全部門 部門長 大原良友

石油・化学プラントでは欠かせない熱交換器について,プロセス機能,伝熱過程,構造,伝熱機構による分類を試み,その中でも代表的なシェル・アンド・チューブ式熱交換器の各タイプ(固定管板型,U字管型,浮動頭型)について解説があった.
TEMAの紹介,バッフルのタイプや伝熱管の配列の違いによる性能の違いの解説もされた.その後,伝熱設計,構造設計の手法の解説, 保守性の向上,漏れ対策などの興味深い話も紹介された.


2.「回転機械の設計と応用」

千代田化工建設株式会社 技師長 鶴田廣夫氏
千代田化工建設株式会社 技師長 鶴田廣夫
ポンプ,および圧縮機の選定,設計,運転に関する講義が行われた.ポンプについては,主に遠心式について, プロセス制御,NPSH不足によるキャビテーション,吸い込み比速度(SSS),ミニマムフロー,起動バイパス,山形特性などの設計上の注意,プライミング,均圧管,暖機などの運転上の注意が解説された.圧縮機については,遠心式,往復動式の長所,短所の説明,遠心式のサージング防止,往復動式の振動に対する対応などの解説が行われた.


3.「化学プラントにおけるステンレス鋼の損傷と対策」

千代田アドバンスト・ソリューション㈱ 山本栄一氏
千代田アドバンスト・ソリューション㈱ 山本栄一氏
プラントにおける材料選定の主要因子、実際に使用される金属材料、具体的な構成材料について説明。次にステンレス鋼の特徴、用途及び劣化・損傷形態と頻度について説明。その後、化学設備プラントにおける具体的な損傷事例と対応策について説明。
ステンレス鋼の損傷事例として、孔食、隙間腐食、微生物腐食、鋭敏化と流会腐食、応力腐食割れ、二相ステンレス鋼の水素脆化割れ、再熱割れ、亜鉛脆化と多岐に渡る損傷事例を取り上げ、それぞれについて、損傷メカニズム、具体的損傷事例の写真、対応策について紹介。
プラントの保全や設計に携わるエンジニアにとって非常に有意義な内容であった。


4.「圧力機器の保全関連国際Codes&Standardsの動向」

石油連盟・技術環境安全部 田原隆康氏
石油連盟・技術環境安全部 田原隆康氏
現在、維持基準の国際規格が次々と公表されている。田原氏は、APIなどの維持規格関係の委員会にも参加しており、そういった立場 から関連規格の最新の動向について説明。2000年5月に発行されたAPI RP579(FFS)の技術的背景、続いて公表されたRP580,571(損傷機構)の説明。2002年2月から2006年2月まで欧州で活動されたFITNETについて紹介。FITNETというのは、破壊,疲労,クリープ,腐食の4つのワーキングとそれらを横断的に捕らえる7つのパッケージから構成された活動。FITNETのFFSは、適用範囲が設計、製作から供用中評価まで一貫して使用できるところが、API579と異なっている。高圧ガス保安法でも、維持基準として損傷・劣化機構及び 余寿命予測手法について基準作りが進められている。

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日付:
2006年6月2日
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