フェロー賞を受賞して

株式会社安川電機
安田裕也  

 この度、日本機械学会2009年次大会にて発表いたしました「盲導犬ロボットのための視覚障害者の歩行状態を考慮したインターフェースの開発」に対し、若手優秀講演フェロー賞を頂くことができ、大変光栄に思っております。まさか私の発表に賞がいただけるとは思ってもみなかったので、驚きつつも嬉しく思っております。御指導いただいた広島大学の三枝省三教授、徳山工業専門学校の牧野 俊昭教授、芝浦工業大学の田中英一郎准教授、いつも鋭い視点で的確に研究へのご支援いただきました浦谷佳孝さん、三枝研究室へ導いてくださった藤本剛大さん、明るい性格で研究室を盛り上げてくれた兼田健太郎さん、並びに本賞へのご推薦、貴重なご指導頂きました皆様に、この場お借りして深く感謝申し上げる次第です。

 今回の受賞の対象となりました研究は、盲導犬ロボットに要求される機能のうち、視覚障害者に合わせた先導を実現する機能です。盲導犬は同伴者である視覚障害者をひたすら引っ張って行くわけではなく、同伴者の歩行意志に合わせて先導を行っています。主人がゆっくり歩きたいと考えている場合はときにはゆっくり先導しますし、立ち止まりたいときには先導を中断します。この同伴者に合わせた行動制御というのは盲導犬ロボットに限らず、案内・先導を行うロボットには重要と考えています。また、自律移動ロボットに必要とされる機能の一つとして環境から進行方向を得る機能が必要と考えており、その一部として廊下環境で壁に倣って進行する機能を、今回同時に実現いたしました。

  これら機能の実現のために走査型レーザレンジファインダ(LRF)を、盲導犬ロボット左右〜後方をカバーするように搭載しました。LRFの計測データから同伴者の脚(脛)部分および壁を抽出し、位置関係を算出可能としました。歩行者の位置の逐次検出によって同伴者の歩行速度の算出可能とし、同伴者が速度切り替えコントローラを持つ必要なく、シームレスな先導速度制御を実現しました。

 現在、私は株式会社安川電機にてビジョンを用いたロボットシステムの開発業務に携わっております。IIP部門でご指導頂いた、一つ一つが私の大きな強みになっていると感じております。この受賞を大きな励みに、さらに努力していく所存でございますので、ご指導、ご鞭撻の程、どうかよろしくお願い致します。ありがとうございました。

Last Modified at 2010/11/1