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第89期部門長挨拶

情報・知能・精密機器(IIP)部門の特徴

2011年度の情報・知能・精密機器部門長を拝命いたしました木口量夫です.当部門は,高度情報化社会の基盤となる各種情報・知能・精密機器を対象として,そのテクノロジーの学問的基盤を確立するとともに,それらの創造と発展に寄与することを目的として1991年に設立され,今年度でちょうど20年を迎えることになります.部門設立は着実に発展を続け,マイクロ・ナノ工学,医療機器,柔軟媒体ハンドリング等の研究開発も活発になってきました.これも偏に歴代部門長をはじめ,会員の皆様のご尽力によるものと感謝しております.今年度の円滑な部門運営および今後の更なる発展を心掛けてまいりますので,よろしくお願い申し上げます.

さて,3月11日に発生した東日本大震災では多くの尊い命が失われました.犠牲となられた方々に謹んで哀悼の意を表しますと共に,被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます.また,震災および原子力発電所の事故の発生は,我々エンジニアにとりましても様々な面で深く考えさせられる切っ掛けとなりました.安全かつ安心な社会を構築するために,我々はどうするべきなのか,当部門はどの様に寄与できるのか,今後会員の皆様と共に考えていきたいと思います.

震災の影響により3月22-23日に開催を予定していた部門講演会が中止となりました(部門講演会自体は開催済みの扱い).部門講演会の開催の準備に当たられた方々をはじめ,参加を予定されていた方々に多大なご迷惑をお掛けしました.この場をお借りしましてお詫び申し上げます.部門講演会は,年次大会と並び,当部門にとっては最も大きなイベントの一つであり,会員が顔を合わせ,研究発表での議論を通じて視野を広げ,産学官を問わず人的なネットワークを構築する絶好の機会ですので,今後の部門活動を更に活性化することによりカバーしていきたいと考えております.

当部門では,「知的システムに関する調査研究分科会」,「柔軟媒体ハンドリング技術及び応用プロセスに関する調査研究分科会」,「機械の知能化に関する学際領域研究分科会」の3つの分科会があり,活発な活動を続けています.分科会活動は部門の活性化に重要な役割を果たしますので,今後,より一層の充実を図りたいと思います.

事業関係では,2007年度から始められたIIP部門学生サマースクールを今年度も継続します.本事業は,2009年度の日本機械学会教育賞を受賞した事業であり,学生教育に大きな役割を果たしています.また,「メカトロ機構における基礎計測技術」や「柔軟媒体ハンドリング技術及び応用プロセスに関する事例報告会」等の講習会を開催し,モノづくりの基本的なスキルに関する教育等を行っています.今後も会員のニーズを的確に把握しながら,講演会の企画を積極的進める予定です.講習会等の最新情報につきましては,部門のホームページ「http://www.jsme.or.jp/iip/index.html」にて発信しています.

これまでの領域に囚われずに新たな分野を取り入れると共に更なる発展を目指し,関連部門との連携も重視し,会員にとって更に魅力的な部門となるよう微力ながら尽力する所存でございますので,会員みなさまのご協力をよろしくお願い申し上げます.

Last Modified at 2011/9/3