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マイクロマニピュレーション [2021/09/14 16:48] mnm02マイクロマニピュレーション [2022/12/15 11:08] (現在) – [Micromanipulation] mnm03
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 ===== マイクロマニピュレーション ===== ===== マイクロマニピュレーション =====
-===== マイクロマニピュレーション===== 
-==== Micromanipulation==== 
  
-{{tag>..c21}} 
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- 1mm以下の対象物を精密にマニピュレーションすること.顕微鏡視野内でマニピュレーションする場合が多いため,顕微操作,顕微手術の意味でも使用される. 
- 操作対象物が小さくなる程,慣性力,重力,電磁気力などの体積に比例する力(便箋的に「体積力」と呼ぶ)に比べて,粘性力,表面張力,静電気力,分子間力などの表面積に比例する力(便箋的に「表面力」と呼ぶ)が相対的に大きくなる.この体積力と表面力の大小関係の遷移領域は,通常,1mm~0.1mmの範囲にある. 
- 通常のマニピュレーションでは、グリッパを開放すると重力により対象物をリリースできるが,表面力が支配的な微小物では,グリッパに対象物が付着して取れなくなる問題Sticky Problemが生じるため,マイクロマニピュレーションでは,表面力を制御するための機能や操作を付与する必要がある. 
- Sticky Problemは,大気中,真空中でのマイクロマニピュレーションにて頻繁に生じるが,水溶液中でのマイクロマニピュレーションでは,表面力が大気中,真空中よりも極端に小さくなるため*,マイクロマニピュレーションは通常容易になる.ただし操作対象物は,細胞,微生物,ゲルなどの柔軟物であることも多く,対象物を傷つけたり,潰さないように優しく操作する必要がある. 
- 水中でのマイクロマニピュレーションの応用例として,μTASにて細胞を搬送する技術,顕微鏡下での顕微授精,パッチクランプ,核移植,などが挙げられる. 
- 自然界の例では,1mm以下の微生物のほとんどが水溶液中を生活の場としているのは,上記の表面力による拘束を受けにくいためであると解釈できる. 
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- 水の比誘電率は常温で80程度であるため,大気中に比べて静電気力は原理的に80分の1に減衰する, 
-大気中では,固体,液体,気体の3界面が存在するため,固体と液体間に液架橋力が生じるが,水溶液中では,固体,液体の2界面のみとなるため,液架橋力自体が作用しなくなる. 
-物体間に流体(水溶液)が入り込むため,固体間の分子間力は小さくなる. 
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-参考: 
-[[14:1012470|マニピュレーション]] 
-~~NOCACHE~~ 
  
マイクロマニピュレーション.1631605722.txt.gz · 最終更新: 2021/09/14 16:48 by mnm02