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カー・パリネロ法

Car-Parrinello method

 密度はん関数法に基づく電子状態の計算から原子核に働く力を導き出し,原子核の運動を分子動力学法に従って追跡する第一原理分子動力学法の一つのアルゴリズムで,1985年にカーとパリネロにより提案された.電子系に対して,与えられた原子位置のもとでの基底状態に十分近いように保ち(断熱近似),電子状態を表す波動関数に仮想的な質量を持たせ,古典的な運動方程式にしたがって時間発展するという定式化を行うことにより,原子に働く力を効率良く計算する.しばしば,第一原理分子動力学法の代名詞として用いられる.行列の固有値計算を行わずに系の電子状態を決定することができ,各種液体やクラスタ,拡散過程などの精密な分子動力学計算,アモルファスや複雑な格子欠陥の安定配列計算に用いられ多大な成果を生みつつある.