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空気吸収

air absorption

 音波が空気中を伝ぱする際に空気に波動エネルギーを吸収されて減衰することをいう.高周波で吸収される度合が大きく超音波領域になるとこの空気吸収が非常に大きくなり伝ぱしにくくなる.水蒸気の含有量によって,すなわち湿度によって,吸収量は変わる.主として,空気の粘性,熱伝導による吸収(古典吸収)と,H2O分子との共存下でO2分子あるいはN2分子の緩和現象に伴う吸収(分子吸収)によって生じる.特に,縮尺比の大きな模型実験の場合に,実験周波数が高くなるので空気吸収の影響は無視できない.この場合には,実験時の温度,湿度を正確に計測し,計算による補正をする必要がある.また,実験上は,空気吸収のうちのO2分子による吸収を除けば,広い周波数範囲で相似性が満たされる.そこで,分子吸収の原因となるH2O分子かO2分子のいずれかを除去すればよく,乾燥空気を用いる方法,空気とほとんど同じ音響的諸定数を持つN2ガスを用いる方法がある.