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光衛星間通信

optical inter-satellite communication

 静止軌道上のデータ中継衛星と低中高度周回軌道上の衛星との間の通信には現在電波(KバンドとSバンド)が用いられているが,真空に近い宇宙空間では光信号の伝ぱロスが大気中と違ってないことを利用して,電波の代わりに光を信号媒体として通信を行うことをいう.この光衛星間通信システムには次のような特長がある.まずレーザ光を用いた光衛星間通信は電波による通信に比べて小さな光アンテナ(望遠鏡)で高速大容量のデータ伝送が可能なことである.また,光通信システムはビーム広がり角が狭いため相互干渉が少なく,周波数割当も必要なく,小型・軽量で消費電力の少ない機器で構成可能である.このため光通信は次世代の衛星間通信手段として有力な方式であり,国内外において光通信システムの研究・開発が行われ,軌道上実験も計画されている.しかし実用化のためには解決すべき課題も多く,きわめて細い(半値幅数μrad程度の広がり)レーザビームを相対運動している相手の衛星に指向させるために1μrad程度の高精度で捕そく追尾を行う制御系の開発,また宇宙用レーザダイオードの高出力化,光のメリットを生かすための高速変復調の技術や宇宙用の光アンテナの鏡面・レンズなどの光学素子の高精度加工技術の確立などが必要である.