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超音波探傷

ultrasonic inspection

 超音波探傷試験は,耳に聞こえる音波よりかなり高い周波数(通常1~100MHz)を用いて材料の欠陥を検査する手法である.すなわち,超音波パルスを探傷子から試験体に入射すると,内部の欠陥により入射波の一部が反射される現象を利用する.その反射波を探傷子で受信した探傷曲線から,欠陥の存在位置および欠陥の大きさを非破壊的に評価する.超音波探傷では,かなり小さな欠陥を検出することができ,波長の2分の1程度の大きさの欠陥の検出が可能である.しかし,欠陥の形状と向きが欠陥検出に著しい影響を与える.平板状欠陥の場合,垂直に入射した超音波に対しては大きな反射エコーが得られるが,平行に入射した場合のエコーにしかならない.そこで存在する欠陥に適した超音波の種類や入射方法が選択される.入射方向と垂直な平板状欠陥が予想される場合には垂直探傷法が,また溶接部のように縦方向の欠陥の場合には,斜めに超音波を入射させる斜角探傷法が使用される.一方,表面に存在する欠陥に対しては,表面に沿って伝ぱする超音波を用いた表面波探傷法が適用され,また薄板や細棒に対しては,長手方向に伝ぱする板波を利用した板波探傷法が用いられる.また,もっと高周波数(100MHzから数GHz)の超音波を用いて,試験体の表層部の微小欠陥を可視化する超音波顕微鏡も開発されている.