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ウェルドディケイ

weld decay

 オーステナイトステンレス鋼を溶接した際,溶接金属より数mm離れた約923~1173Kの温度域に加熱されたHAZにおいて耐粒界腐食性が劣化する現象をいう.この原因はCr炭化物の粒界析出に起因して粒界近傍にステンレス鋼の耐食性を維持できる限界Cr量以下となるCr欠乏層が形成されることにより,粒界近傍の耐食性が低下することによる.ウェルドディケイの防止対策としては,①溶接移入熱の低減もしくは溶接部の急冷,②低炭素鋼種もしくはTiまたはNb添加の安定化鋼種の使用,③溶接後,約1273K以上で一定時間加熱保持し,Cr炭化物を固溶させた後,Cr炭化物の再析出が抑えられる程度の速度で急冷する溶体化熱処理,などが有効である.