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多結晶

polycrystal

 小結晶が多数集合してできた結晶体.小結晶は基本的には方位が一定の単結晶でできている.純金属または単一相合金の凝固過程では,溶湯中に発生した核から樹枝状結晶が成長しほかの結晶との接触後成長が停止し,その後樹間部が凝固し多面体の結晶粒を作る.また,合金の場合には凝固時には上記の過程で成分の偏析が生成するが,単一相合金の場合には熱処理によって多角形の均一組織を得ることができる.結晶粒の大きさは100μmから1mm程度であるが,凝固条件などで変化する.その際,結晶核の数と結晶成長速度が支配因子であり,結晶核数が最も多くかつ最大の結晶成長速度が得られる温度条件で最も微細な結晶粒が得られる.各結晶粒は,結晶粒界と呼ばれる互いに方位が異なる結晶粒が凝固の際に接触してできた部分で区切られる.粒界は,構造上化学的に腐食されやすい状態にあり,エッチングにより顕微鏡レベルで可視化できる.粒界には,偏析によって排出された酸化物などの析出物が集積しやすい.