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変形抵抗

flow stress

 金属材料を塑性加工するときの塑性流動に対する抵抗であり,各塑性ひずみに対応する降伏条件である.変形抵抗は変形能とならんで塑性加工の力学的挙動を制する重要な因子である.変形抵抗は塑性加工における材料の流動速度の測度すなわちひずみ速度に対応した単軸引張試験,単軸圧縮試験あるいはねじり試験における応力-ひずみ曲線によって評価される.塑性加工における材料の流動速度の測度はおおよそひずみ速度にして1~103s-1であるので,変形抵抗を評価するために行う前述の試験はすべて高速を冠名とした試験機によって行われる.板材成形のように材料の力学異方性が顕著な場合を除けば,一般的な荷重/流動状態に対応する応力状態はフォンミゼスの降伏条件がトレスカの降伏条件によってふえんされる.高速試験の方法としては,アクチュエータ付きの電気油圧サーボ機構によって制御された引張り・圧縮装置で2~5m・s-1のクロスヘッドスピードが実現できるもの,落重の速度を利用するもの,カム機構を利用したカムプラストメータ,高速回転円板にノッチをつけてはじき飛ばす機構のものなどが工夫されて来た.またねじりは高速モータが駆動に利用されている.数値計算力学が進歩するにつけて,実加工における荷重,ダイス面速度,自由表面速度を制御変数として,材料の変形抵抗を逆解析する研究も進展して来た.変形抵抗の実測と実加工から推定が比較できる.