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変態

transformation

 金属,合金やセラミックスは温度や圧力を変化させると一つの相から異なった相へと変化したり,一つの相の中に別の相が形成されて二相共存状態になったりする.このように相が変化する現象を変態あるいは相変態,または相転移という.金属,合金は気体,液体,固体の三つの状態をとることができるが,このような状態変化も相変態である.固体間においても結晶構造の異なる別の相に変化する相変態が起こる.金属材料では固相間の相変態(析出も含む)を利用することによって組織を調整し,種々の性質を変化させることができる.固相間の相変態や析出は熱処理の基礎として実用上非常に重要である.固体金属の相変態は,原子の拡散によって起こる拡散型変態と,原子の拡散を伴わずに結晶構造が変化する無拡散変態(マルテンサイト変態)の2種類に大きく分類される.拡散型変態には,純金属の同素変態,過飽和固溶体からの析出,共析変態,規則-不規則変態などがある.鉄鋼材料における共析変態はパーライト変態と呼ばれ代表的な変態組織の一つである.鋼のマルテンサイトは,焼入れによって得られる組織で,高硬度鋼や強靭鋼を得るための重要な変態組織である.また,Ti-Ni合金などに現れる形状記憶効果や超弾性現象もマルテンサイト変態に由来する現象である.