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溶接棒

welding rod

 被覆アーク溶接棒は金属線の心線に同心状に被覆剤を塗布したもので,寸法が,例えば軟鋼用被覆アーク溶接棒では長さが230~900mm,直径が1.6~8.0mmと[JIS Z3211]に規定されている.被覆剤を塗布しない心線のままを裸(アーク)溶接棒と呼ぶが,シールドガス雰囲気下あるいは特殊な場合以外は使用されない.ガス溶接では還元雰囲気であるので使用されるが,この場合ガス溶接棒などと呼ばれる.心線は対象とする母材によって,軟鋼または母材と同種の共金が用いられ,軟鋼用被覆溶接棒の心線の化学組成も[JIS G3523]に規定されている.また高張力鋼,低温用鋼用被覆アーク溶接棒の心線も軟鋼が用いられることが多いが,この場合,被覆剤から合金元素が添加され,所定の機械的性質を確保するように被覆剤の化学組成が制限されている.被覆剤はアーク安定,シールドガス発生,スラグ生成,脱酸作用,機械的性質,心線に被覆剤を塗布する際の滑り性,被覆原材料の固着性などの機能あるいは役割を確保するために,種々の原材料を組合せて,設計される.溶接棒の種類は被覆剤の系統と用途により分類され,被溶接材に対応する被覆アーク溶接棒がJISに示されている.溶着金属の化学組成は被覆剤の組成を基準に金属粉の添加や心線組成を変化して,溶接性能を確保している.