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磁性流体

magnetic fluid

 水,ケロシン,パラフィン,アルキルナフタリン中に直径10nm程度のマグネタイト,マンガン-亜鉛フェライト,鉄,コバルト,ニッケルなどの微粒子を界面活性剤を用いて安定分散させた人工的なコロイド溶液で,液体状態で強磁性を示す新しい流体として注目されている.各微粒子は単磁区構造を有しており,無磁場では回転ブラウン運動により各磁気双極子はランダムな方向を向いているが,磁場を印加するとしだいに磁場方向に配向し,巨視的に磁化が現れる.非一様磁場を印加すると磁場の強い方向に向かう磁気力が発生する.また,流動している磁性流体に磁場を印加すると,ずり運動による流体粒子の回転が微粒子の配向によって抑制され見掛け上粘度が増加する.交流磁場を印加すると,逆に流体粒子の回転が助長され粘度が減少する現象が確認されている.軸のシール材料として最も広く使用されている.軸とケーシングの間のすきまを磁性流体で封じ,磁気力によって圧力差に対抗して保持しようとするものである.そのほかには,磁性インクを用いたインクジェットプリンタ,非一様磁場の印加による見掛けの比重変化を利用した比重差選別装置,見掛けの粘度変化を利用したダンパ,加速度計,流体研磨装置,アクチュエータ,光エレクトロニクス,エネルギー変換などがある.温度により磁化率が変化する感温磁性流体や媒質を導電性流体にした導電性磁性流体なども開発されている.