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流れの可視化

flow visualization

 流れの可視化は,そのままでは見ることができない気体や液体の流れを直接目視できるようにする技術の総称である.流れ現象の全体の様子が一望でき,流れの基本的な性質が直感的に把握できることから,流れ現象の総合的な理解のために用いられる.可視化方法を大別すると,物体表面に沿う流れを見るために,表面に特殊物質の膜を塗布し,表面近傍の流れ模様を観察する壁面トレース法,適当な長さの流れにたなびきやすい糸や繊維で流れの方向を知るタフト法,流れの中にトレーサとして流体とともに運動する微粒子を混入し,これを追跡する注入トレーサ法,流体間,流体と物体表面間での化学反応により流れを観察する化学反応トレーサ法,トレーサの発生を電気的に制御する電気制御トレーサ法および流体の密度変化に基づく光の屈折率の変化を利用する光学的方法など,となる.これらの方法はさらに約30の方法に細分化されるが,一つの方法で得られる情報は限られるため,いくつかの方法の組合せで,現象の総合的な把握が試みられる.可視化で得られる情報は,流れの速度,圧力,温度,密度あるいは物質移動など多様である.昨今の情報処理・画像処理技術の進歩は,可視化技術を定量化技術へと進展させている.希薄気体の濃度や温度を計測するlaser induced fluorescence,LIF,広域流れ場の速度を計測するparticle imaging velocimetry,PIVは定量化の典型である.