実際の圧縮機やタービンにおける圧縮や膨張はその過程で摩擦や渦などによる損失を伴いそれは熱に変わりエントロピーの増加を伴うから,等エントロピー(断熱)変化ではなく非可逆変化である.その変化はポリトロピック変化と呼び,断熱変化の式pvκ=一定(κ:比熱比)と同じ形でpvn=一定(n:ポリトロピック指数)で表しうるとすれば,完全気体の状態式pv=RTなどからポリトロピック効率\({\eta _p} = \left( {\left( {\kappa - 1} \right)/\kappa } \right) \cdot \left( {n/\left( {n - 1} \right)} \right)\),膨張の場合\({\eta _p} = \left( {\kappa /\left( {\kappa - 1} \right)} \right) \cdot \left( {\left( {n - 1} \right)/n} \right)\)と導かれる.nは実際の断熱効率と圧縮比または膨張比から求めることができる.なお\({\eta _p}\)は多段の圧縮機やタービンなどでは,全体の効率を無限段の断熱変化と仮定して得たものに当たる.