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加圧水型原子炉

pressurized water reactor

 減速材および冷却材として軽水を使用する軽水炉の内で,冷却材に高い圧力をかけて炉心での沸騰が生じないようにしている型の原子炉.炉心で発生した熱は一次冷却系から蒸気発生器を介してタービンを駆動する二次冷却系に伝えられ,両系統は完全に分離されている.発電用炉は熱出力1650~4100MW(電気出力580~1420MW)が現在の標準であり,炉心を収容している原子炉容器と,2~4基の蒸気発生器および一次冷却材ポンプを持ち,一次冷却系の圧力維持のための加圧器を備えている.一次冷却材の圧力は160kg/cm2程度,温度は300℃程度である.燃料集合体は低濃縮ウランの酸化物ペレットを被覆管に納めた燃料棒と制御棒案内シンブルを正方格子状に組立てたものである.制御棒クラスタは一部の燃料集合体の制御棒案内シンブル内に挿入されており,原子炉容器ふたに取付けられた磁気ジャック式制御棒駆動装置により駆動され,スクラム時には重力により落下する.核反応の制御には制御棒に加えて一次冷却材中のホウ素濃度を変化させる方式を併用している.加圧水型原子炉は最初はアメリカで開発され,発電用炉としてアメリカ,フランス,日本,ドイツ,ロシアなど世界各国で建設されており,設備容量で世界の原子力発電所の約3分の2,日本の約半分を占めている.また,舶用炉はすべてこの形式である.