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蒸気機関

steam engine

 ボイラで発生させた高温高圧の蒸気の保有する熱エネルギーを静力学的に機械エネルギーに変換する原動機,熱機関の一種.一般に,蒸気機関の主要部は蒸気が給・排気されるシリンダおよびシリンダ内部を往復するピストン,ピストンとクランク機構をつなぐ連接棒およびピストンの往復運動を回転運動に変換するクランク機構,シリンダへの蒸気の給・排気をコントロールする弁室および弁より構成される.本機関は熱機関の中でもっとも歴史の古いもので,ジェームス・ワット(James Watt, イギリス,1736~1819年)によって,トーマス・ニューコメン(Thomas Newcomen, イギリス,1663~1729年)の機関に改良が加えられ,1769年に分離凝縮器付き蒸気機関の最初の特許が取られた。そして1775年にその特許の25年間延長が認められ,1776年にワットの最初の実用蒸気機関が納入され,その後,18世紀の産業革命の主役となった.蒸気機関は構造が簡単で,製作,取扱い,修理が容易,信頼性が高く,寿命が長いなどの特徴があるが,一般的に熱効率が低く,出力当たりの機器寸法・重量も大きいため,現在ではその使用範囲は,使用目的に適した地域での蒸気機関車用や空気圧縮機,水ポンプなどの往復機械駆動用などに限られている.[JIS B 0236]