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地震計

seismograph, seismometer

 地震動を拡大して記録する装置.地震動の方向,加速度,速度,変位の種別,周波数特性,記録方式の違いなどによりいくつかに分類され,呼称も異なる.近代的な地震計は19世紀末頃,日本に在住したJ. ユーイング,J. ミルンらにより開発された.工学的には,有感地震のように強い地震動を記録できる低倍率の強震計が多く利用される.その中でもSMAC型といわれる加速度型の強震計は,科学技術庁などにより全国各地の重要構造物に設置されている.強震計は,あらかじめ設定した加速度レベル以上の地震に対して自動的に作動して加速度を記録する.現在ではディジタル記録方式により,記録スタート前の波を含め広い振幅範囲の地震動を精確に記録できるように設計されている.1995年1月に起きた兵庫県南部地震により,強震計の設置台数を大幅に増やすことが決定された.一方,地震学における地震動の研究のためには,加速度型よりも速度型または変位型の地震計の方が有用であることが多く,例えば気象庁の観測網では1倍の変位型地震計が用いられる.加速度波形から速度や変位を積分によって求めることは従来は波形中に含まれる雑音や計算誤差の影響で難しかったが,計算手法や測定技術の発展により最近ではかなりの精度で推定できるようになった.