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リモートセンシング

remote sensing

 人工衛星や航空機などのプラットホームに搭載したリモートセンサを用いて,地表や海面から放射あるいは反射される電磁波を収集し,これを画像データ処理することにより,環境や資源などに関する情報を得ることで,遠隔探査とも呼ばれる.類似の用語として,遠隔測定(テレメタリング)があるが,これは遠方にある機械などの状態を通信回線を用いて測定することで,リモートセンシングとは区別されている.
リモートセンシングは,第一次世界大戦時に,航空機で撮影した空中写真を判読したのが起源とされているが,1972年にアメリカ航空宇宙局(NASA)によって打上げられた地球観測衛星「ランドサット1号」の成功によって,その有用性が広く認識されるようになった.これまでに,「ランドサット」のほか,アメリカの海洋観測衛星「シーサット」や気象衛星「ノア」,日本の気象衛星「ひまわり」や地球資源衛星「ふよう」など,数多くのリモートセンシング衛星が打上げられた.
リモートセンシングが発展した背景には,リモートセンサ技術,人工衛星や航空機などのプラットホーム技術および画像データ処理を支えるコンピュータ技術の急速な進歩がある.
リモートセンサとしては,走査型多重分光放射計(MSS)と合成開口レーダ(SAR)が代表的であるが,いずれの分解能も数十mに達している.
走査型多重分光放射計(MSS)は,可視から遠赤外までを複数の波長帯に分けて用い,波長帯ごとの反射率分布を測定する.これをいろいろに組合せて解析することによって,農作物の分類や生育状況,海洋汚染の状況などが把握できる.
一方,合成開口レーダ(SAR)は,人工衛星や航空機の進行方向と直角方向に,マイクロ波のパルスを扇状のパターンで照射し,反射波に複雑なデータ処理をほどこして映像化する映像レーダである.マイクロ波を用いるため,昼夜・天候に関係なく観測できるという優れた特徴がある.
プラットホームの代表的なものは人工衛星と航空機である.人工衛星によるリモートセンシングには,分解能の点では航空機に劣るが,広域性・反復性・経済性などの数多くの優れた点がある.人工衛星には,気象衛星「ひまわり」のような静止衛星と,地球観測衛星「ランドサット」のような周回衛星がある.地球表面全域をカバーする必要がある場合には周回衛星が利用される.

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