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座標系

coordinate system

 例えば,点Oで直交し,Oを0とする三つの実数直線を定め,ある点から各直線に下した垂線の足をX,Y,Zとするとき,その点は実数の組(X,Y,Z)で表すことができる.この実数の組をその点の座標,実数直線を座標軸,座標表現を可能にする仕組みを座標系,点Oを座標系の原点という.座標系は直交座標系が多く用いられるが,軸が斜交する座標系もある.座標軸数は,空間の次元数に応じて自由に拡張できる.n個(n:自然数)軸を持つ座標系をn次元座標系という.座標系は物理系の運動の記述に重要な役割を果たす.例えば,質点の運動は,地上に原点を持つ三次元座標系上の座標で記述される.大きさのある剛体は,質点と異なり,位置と姿勢を想定する必要があるから,剛体上にも原点を持つ物体座標系を定め,両者間の相対位置と角度で記述される.運動記述の形式は,座標系の取方で変化するため,簡潔な記述が得られる座標系を設定する.例えば,固定点に設定される絶対座標系ワールド座標系基準座標系ともいう),ニュートンの運動の第二法則の形式での運動の記述を可能にする慣性座標系,移動体上に固定される移動座標系などがある.ロボット工学では,関節変位ベクトルの元を座標とするジョイント関節座標系や,作業対象環境(作業空間)に設定される作業座標系,アームの固定点(ベース座標系),手首位置(手首座標系),操作対象物体上(物体座標系),エンドエフェクタが操作する工具上(ツール座標系)に設定する座標系などが適宜用いられる.

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