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相変化光ディスク

phase change optical disk

 相変化光ディスクは記録膜の結晶層とアモルファス層の間を熱的に可逆変化させ,記録と消去を行うものである.結晶層からアモルファス層に変化させる場合は強いレーザ光により融点以上に溶融し,その後急冷することによりアモルファスマークを生じさせる.一方,アモルファス層を結晶層にするには結晶化温度以上に加熱して原子を再配列する.結晶化時間の方が長い時間が必要であり,高速化のために結晶化時間が短いSbTe系材料などが開発された.記録膜をZnS・SiO2などの誘電体層で挟み,上面にAl合金などの反射層を設け急冷構造としている.アモルファス層と結晶層では光の反射率が異なる.そのため弱いレーザ光を照射し,その反射光量の差から2値情報を弁別する.ディスク形態としては追記型と書換型がある.書換型相変化光ディスクは光変調オーバライトが可能であるが,前述のようにアモルファスマークを記録する過程で記録膜の温度を融点(~600℃)以上に上げるため熱流動が生じる.そのため書換え回数は107回程度に制限される.記録方式はマークポジション記録方式(ピットの有無がビットデータを表す)が最初に実用化された.更に長短のマークの両端(ピットの境界=ピットの有無の変化点)にビットデータを対応させて高密度化を図ったマークエッジ記録も実用化された.

15/1007369.txt · 最終更新: 2023/02/17 11:33 by 127.0.0.1