ユーザ用ツール

サイト用ツール


光ディスク装置

optical disk unit

 対物レンズで集光したエネルギー密度の高いレーザ光を照射してディスク状の記録媒体(光ディスク)にデータを記録し,弱いレーザ光を照射してデータを再生する熱記録方式の光記憶装置.
 光ディスクには,CDのように追記録ができない再生専用形,一度だけデータを追記録できる追記形,繰り返し記録ができる書換形がある.いずれも塵埃などの影響を避けるため,記録膜を透明な基板の裏面に設ける「裏面記録方式」が採用され,データの記録・再生は透明な基板を通して非接触に行われる.再生専用形はプレスによる大量複製が可能なことから情報の頒布に,追記形は書換えが禁止された情報の保存に,書換形は情報処理システムの情報の保存に適している.光ディスクはランダムアクセス性を有し,可換媒体としては大容量であるため,文書,音声,静止画,さらには動画を扱うマルチメディア時代に入り,需要が増大した.
 光ディスク装置は,カートリッジに収納された光ディスクを装着・排出するローディング機構,光ディスクを毎分数千回転で一定回転させる光ディスクスピンドル,光ディスク面上に光スポットを維持する焦点制御系を持ちデータの記録・再生を行う光ヘッド,ディスクに形成されたのグルーブ(案内溝)の中心に光スポットの中心を位置決めする光ヘッドポジショナ,上記に述べた機構の制御を行うドライブ制御回路,記録・再生の処理やホストシステムとの接続処理を行うコントローラ回路から構成される.光ディスクは記貼膜や保護膜を成膜した基板を単板もしくは2枚張合せて作られ,レーザス光トをトラックに位置決めするためのらせん状のグルーブとデータを記録・再生するセクタの番地を示すアドレスデータなどがプレピットの形で形成されている.グルーブやプレピットはマスタリングのプロセスでディスク金型上に形成され,スタンピングのプロセスにより基板に転写される.
 光ディスクの面記録密度はレーザ光のスポットサイズで制限される.最小スポットサイズφminφminλ/NAと近似される.ここではλはレーザ光波長,NAは対物レンズの開口数を示す.このため波長λが小さいほど,またNAが大きいほど高密度記録,すなわち大容量記録が可能となる.CDではλ=780 nm,NA=0.5の系を用い0.7 GBの記録容量を実現した.DVDではλ=680 nmの赤色レーザ,NA=0.65の系を用い4.7 GBの記憶容量を実現した.またBlu-ray Disc ではλ=405 nmの青紫色レーザ,NA=0.85の系を用い25 GBの記憶容量を達成した.ここで0.1 mmの薄いカバー層を開発することで高いNAを可能としている.Blu-ray Discにも再生型,追記形,書換形の3種がある.記録層を2層化した記憶容量50 GBの製品もある.さらなる高密度化技術としては,530~430 nmの短波長レーザ,ディスクの案内溝と溝間の両方にデータを記録するランド・グループ記録,記録膜を記録層と読出し層の二層構成としスポット径より小さい記録マークを読むことを可能とする超解像記録再生,データの検出に符号間干渉を許容するパーシャルレスポンス等化と再生信号の状態遷移から最尤(ゆう)にデータを推定するビタビ復号を用いたPRML(partial response maximum likelihood)信号処理などがある.

1010617_01.jpg

1010617_02.jpg

1010617_03.jpg