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ゲームの理論

game theory

 利害の対立する競争の場で,自分の利害を追求する行動(戦略)は,本質的には室内ゲームの競技者の行動と同じであるという認識から考察する理論であり,数学的には線形計画法の双対定理と同じ内容である.競技者(国家・企業・個人など)はほかの競技者との相互依存関係のもとで最大の利益を求めるとともに負けた場合の被害を最小にしようとする(ミニマックス原理).ゲームの結果はその戦略によって決まるから,利益は競技者のとる戦略の関数となる.数学的理論としての「ゲームの理論」は,ハンガリー生まれの数学者フォン・ノイマンが1929年に,混合戦略の証明をしたことに始まり,その後は経済学へ応用され,60年代の経営戦略に適用されたり,国際政治における米ソ対立の戦略分析に導入されるなどした.もともと抽象化されたモデルの世界であることから現実の諸現象への応用に限界があり,現実の経済分析よりもむしろ数学の発展に素材を提供したことが評価されている.また理論として完成された部分は二人零和ゲーム(ゼロサムゲーム=二人の得点と失点の総和がゼロになる)の場合に限られ,二人ゲームでも零和とならない変動和ゲームのときには囚人のジレンマと呼ばれる難問が残されている.