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プラズマ加工

plasma processing

 イオンと電子が同数で共存する状態であるプラズマを用いた加工法.多くの加工法がある.プラズマ内に加工物をおいてイオンとの反応性を利用する加工,スパッタリング作用を用いる加工(プラズマエッチング),この両者が混在した加工,さらに,イオンの反応を用いた成膜プラズマCVDなどイオン加工と総称されるなかに含まれる加工法と,ビーム状にした高温プラズマを用いる加工がある.ビーム状プラズマ加工には,プラズマトーチ(プラズマ発生部)で発生したプラズマを加工点までアーク形態を維持するプラズマアーク加工と,プラズマ噴流を吹付けて行うプラズマジェット加工がある.エネルギー伝達効率は,プラズマアークのほうが高いが,加工材料は導電体でなければならない.一方,プラズマジェットは,非導電材料にも適用できるプラズマ切断と称される加工が,ビーム状プラズマ加工の代表例である.また,プラズマアーク加工のトーチ口径は,一般には1~6mmと比較的大きく,大電流(数十A~数百A)で構造物への適用が主体であった.しかし,口径0.1mmオーダのプラズマトーチも開発され,レーザや電子ビームに匹敵するパワー密度を実現できるため,厚さ0.1mmのステンレス鋼薄板の溶接も可能となってきた.さらに,鋼材の表面層の焼入れも可能となっている.

18/1011389.txt · 最終更新: 2017/07/19 08:50 by 127.0.0.1