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亜音速機

subsonic aircraft

 空気は圧力の変化によって体積を変え,これを圧縮性と呼ぶ.飛行機の飛行速度が音速に近くなると機体まわりの流れ場の状況は複雑になり圧縮性の効果を考慮する必要が生じる.圧縮性の指標として飛行速度と音速の比であるマッハ数を用いれば,亜音速機はマッハ数0.8以下で飛ぶ飛行機と定義される.飛行機の飛行速度が音速に比べ十分に小さくて空気の圧縮性の影響を無視することのできる程度の飛行機を特に低亜音速機と呼ぶ.これに対して機体まわりの気流の速さがいたるところ音速以下ではあるが空気の圧縮性の影響をある程度受け得る速度で飛ぶ飛行機を高亜音速機と呼んで低亜音速機と区別することがある.ピストンエンジンまたはターボプロップエンジンを推進系とするすべての飛行機が亜音速機の範ちゅうに入る.低速のため現在では幹線の旅客輸送に用いられることはまれだが,長い滑走路を必要としないのでローカル線旅客輸送,軍用輸送,レジャー用,救難用など広い用途がある.我が国で開発され現在も運用されている亜音速機としてはFA200,MU-2,PS-1,YS-11などがある.亜音速機の主翼には直線翼かまたは後退角の小さな平面形が用いられる.また,15~25%程度の翼厚で低速でも大きな揚力が得られる反りの大きな翼型が用いられることが多い.