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アクティブ制御

active control

 制御対象の実用的な機能,性能向上を目的とした自動制御.それを実現する技術がアクティブ制御技術(ACT, active control technology).自動制御が目的とする外乱抑制,状態追従,安定化などの基本的な性能向上に対して,航空機の運動性能向上,乱気流中の応答抑制,フラッタの安定化,自動車・鉄道車両の防振,高層ビル・橋りょうの制振など構造物固有の機能,性能の向上をめざす自動制御を特にアクティブ制御と呼んで目的を示唆している.アクティブ制御の用語が最初に用いられたのは,1960年代に始まった航空機のフラッタ制御の研究においてであって,剛性を補強する従来のフラッタ対策がパッシブ(受動的)な対策であるのに対して,自動制御による対策がアクティブ(能動的)な対策であるという意味でアクティブ制御の用語が導入された.アクティブ制御の対象は現在では広範囲に及んでいるが,ほとんどの場合,自動制御によらない本来の性能向上対策,すなわちパッシブな対策が存在しており,アクティブ制御の用語には暗にその事情が含まれている.航空機の分野でのアクティブ制御はその後,飛行制御の分野にもひろがり,戦闘機の姿勢を変えずに飛行経路偏向を可能にする「直接空気力制御」,大型機の揚力増大,高効率を実現する「安定性緩和」などのアクティブ制御が生み出された.ヘリコプタではブレードの回転による振動,騒音に対するアクティブ制御が研究されている.客室騒音対策に始まるアクティブ騒音制御の研究は製品化の段階にまで至っている.