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自動車

motor vehicle

 一般に,自動車とは,エネルギー源と原動機を搭載し,ゴムのタイヤの車輪を持ち,進路を変えるためのステアリング装置を有し,人が運転して道路を自由に走行するものである.
1883年にダイムラによってガソリンエンジンが小型化され,1886年に木製馬車に搭載されたのが,ガソリン自動車の第一号とされ,一世紀の歴史を歩んでおり大きな発展を遂げてきた.しかも,走行台数の増加に伴い,資源・環境・安全と多くの技術開発要素を抱えながら進歩しており,エネルギー源も徐々に石油からアルコールやガスや電気などへと変換されようとしている.
自動車の種類は非常に多く,その分類はさまざまであり,時代やメーカによってもその呼び方が異なっている.大まかに分類してみる.
(1) 形状による分類
 ①乗用車(passenger car)
 ②バス(bus)
 ③トラック(commercial vehicle)
 ④特装車(special purpose vehicle)
(2) エンジン位置による分類
 ①フロントエンジン車(front engine vehicle)
 ②リヤエンジン車(rear engine vehicle)
 ③アンダフロアエンジン車
(3) 駆動方式による分類
 ①前輪駆動車(front drive vehicle)
 ②後輪駆動車(rear drive vehicle)
 ③総輪駆動車(all wheel drive vehicle)
最近,小型の乗用車は,フロントエンジンの前輪駆動(FF)が客室を広くとれるので,従来のフロントエンジン後輪駆動車(FR)より主流となっている.また,四輪駆動車(4WD)も増加傾向にある.
自動車の機構としては,大きく分けてボデーとシャシとになるが,エンジンと変速機(手動・自動)を別にしてシャシと総称することも多い.
シャシ chassis
狭義には,ステアリング,サスペンション,ブレーキ,ホイール,車軸,タイヤを示す
 
ステアリング steering
かじ取り装置.運転者がハンドルを回すと,ギヤ・リンクを介して車輪が左右に切れる.ギヤはラック&ピニオン式が主流.ハンドル操作力軽減のために,油圧を動力源としたパワーアシストするものが多い
 
エンジン engine
内燃機関は,出力当たりの重量や容積が小さく,ガソリン・ディーゼルなどが主流である.アルコールやガスや水素燃料への対応や電動機への転換もみられる
 
ボデー body
種々の部材を組合せて構成された車体をいう.シャシフレームと一体に構成されたモノコックボデーが主流であるが,トラックはフレーム付きが多い.荷重や振動を受けるので,衝突対策や剛性や防音・防振対策と軽量化の工夫が重要である
 
変速機 transmission
走行状態に応じて,エンジン出力を適切に車輪に伝達するために,回転数の比を変える(変速)装置.運転者の手動操作で行う変速機を,手動変速機,トルクコンバータなどを用いて自動的に発進・変速操作を行う変速機を,自動変速機という
 
サスペンション suspension
懸架装置.ボデーとホイールとを連結し,車体を支え車輪の動きを制御し路面からの振動を低減させる重要な機能を持つ.スプリング,ダンパ,リンク機構,ゴムブシュからなる.前輪には,マクファーソンストラット式が主流であるが,後輪には,種々の形式が採用されている

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20/1005290.txt · 最終更新: 2017/07/19 08:50 by 127.0.0.1