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操縦系統

flight control system

 パイロットが航空機を操縦するために必要な系統である.一般的な大型固定翼航空機の操縦系統の機能概要を以下に示す.操縦室の操縦輪を前後方向に傾けると水平尾翼の昇降舵が動き,ピッチ姿勢を制御できる.操縦輪を回転させると主翼の補助翼が動き,ロール姿勢を制御することができる.方向舵ペダルを右または左に踏むと垂直尾翼の方向舵が動き,ヨー方向の制御が可能である.さらに,フラップなどの高揚力装置,スピードブレーキなどの系統も操縦系統に含まれる.初期の操縦系統は,索などを使用して操縦装置から操縦舵面まで機械的に結合され,人力で舵面を駆動した.その後,機体の大型化および高速化に伴い,パイロットの操縦入力に従い油圧の力で操縦舵面を駆動するようになった.そして,1970年代から軍用機を中心に,従来の機械式操縦系統に代わって電気式操縦系統が採用されるケースが増えており,近年は民間機にも採用されつつある.電気式操縦系統はフライ・バイ・ワイヤと呼ばれ,パイロットの操縦指令および機体の運動状況をセンサで検出し,コンピュータにて処理をして,アクチュエータにより操縦舵面を駆動するものである.電気式操縦装置では,コンピュータ処理をすることで最適な飛行および操縦特性を実現でき,機体の持つ性能を最大限引出すことが可能になった.