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ベイリー・ハーシュの式 [2019/02/28 12:15] – 作成 mmd01 | ベイリー・ハーシュの式 [2019/02/28 12:42] (現在) – [Bailey-Hirsch equation] mmd01 | ||
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- | 単結晶試料が塑性変形する際,すべり変形が開始するのに必要な抵抗力(臨界分解せん断応力,Critical Resolved Shear Stress: CRSS)は,転位の平均間隔(1/ | + | 単結晶試料が塑性変形する際,すべり変形が開始するのに必要な抵抗力(臨界分解せん断応力,Critical Resolved Shear Stress: CRSS)は,転位の平均間隔(\(1\)/\(\sqrt{ρ}\))に逆比例する.即ち,単結晶試料のCRSSを\(τ\)とすると,転位密度\(ρ\)との間には, |
- | //τ// = //αμb√ρ// | + | \(τ = αμb\sqrt{ρ}\) |
- | なる関係式がおおよそ成立し,これを,研究者の名前に因んでベイリー・ハーシュの式という.//α//は0.5程度の定数,//μ//は剛性率,//b//はバーガースベクトルの大きさである.ただし,実際には,転位同士の相互作用の強さは,転位の種類や,転位のすれ違い,転位の切り合い等の転位同士の状態によって変化するため,より高精度なτの予測には,それらの違いを考慮する必要がある. | + | なる関係式がおおよそ成立し,これを,研究者の名前に因んでベイリー・ハーシュの式という.\(α\)は0.5程度の定数,\(μ\)は剛性率,\(b\)はバーガースベクトルの大きさである.ただし,実際には,転位同士の相互作用の強さは,転位の種類や,転位のすれ違い,転位の切り合い等の転位同士の状態によって変化するため,より高精度な\(τ\)の予測には,それらの違いを考慮する必要がある. |