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応力

stress

 物体に外力(物体力,表面力)が作用すると,物体内部には外力に抵抗して力が生じる.これを内力という.物体内部の特定の点に着目し,その点を通る任意の仮想面を考えると,その面には内力が作用する.この仮想面の単位面積当たりの内力を応力という.この応力は大きさと方向を持つから連続体力学では応力ベクトルと呼ぶ.応力ベクトルを面に垂直な成分と平行な成分に分解するとき,前者を垂直応力.後者をせん断応力と呼ぶ.応力ベクトルは仮想面の方向を指定すれば一意的に定まる.このとき応力ベクトルは,仮想面に対する単位法線ベクトルの線形変換であることを示すことができる(コーシの方式).この線形変換で定まる2階のテンソルを応力テンソルという.応力テンソルは,点の位置だけの関数であり,その点の応力状態を完全に記述する.応力テンソルは,3次元の場合,適当な座標系を選ぶことにより,3×3の対称行列として表示できる.この行列の対角成分は垂直応力を,また非対角成分はせん断応力を表す.【応力テンソル応力場

07/1001440.txt · 最終更新: 2017/07/19 08:48 by 127.0.0.1