例えば熱力学に関する法則に基づいて定められた温度目盛.可逆サイクルであるカルノーサイクルを働かせて,温度T1の高熱源から受取る熱量をQ1,温度T2の低熱源への放出熱量をQ2とすると,T2/T1がQ2/Q1に等しくなる.Q1とQ2から温度の目盛を定めることができる.このようにして熱力学の法則に基づいて決定した温度を熱力学的温度といい,作動物質すなわち温度計を構成する物質の性質によらない.絶対温度とも呼ばれる.国際温度目盛ではこの温度の単位をケルビン(K)で表し,水の三重点を273.16Kとなるように目盛を定めている.この温度は理想気体の状態方程式pv=RTで与えられる理想気体温度Tと一致する.