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第10回 天災天国の日本に住んでいると打たれ強くなる

No.1259, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1259-36/

日本人は再生遺伝子を持っている 日本は「天災天国」であり、日本人は打たれ強い。地震、津波、噴火、台風、洪水、地滑り、疫病などに会うたびに、大泣きする割には立ち直りが早く、粛々と再生する。例えば、1707年に富士山は宝永大噴火を起こし、東方に降砂して酒匂川の川底を上昇させ、大洪水を…Read More

動力損失が部品形状によって変化する原因を考える

No.1259, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1259-40/

2022年度日本機械学会賞(論文)受賞 無段変速機用チェーンの幾何モデルを用いた動力損失に関する研究 中澤 輝彦,服部 治博,樽谷 一郎,安原 伸二,井上 剛志 日本機械学会論文集, 2019, 85巻, 874号, p .19-00106. DOI: 10.1299/trans…Read More

無人走行車が工場の景色を変える

No.1259, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1259-42/

2022 年度学会賞(技術) 「車両遠隔制御無人搬送システム」 トヨタ自動車(株)  開発のきっかけ 自動車業界では「CASE」と呼ばれる新領域での技術革新が進められている。 トヨタ自動車(株)は、CASE領域の技術を最大限に活用して、車両工場で量産車を無人で走行させる「車両遠隔…Read More

第10回 生産システム

No.1259, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1259-45/

生産システム分野 ものづくりの歴史的転換期 19世紀末から20世紀前半にかけて活躍したフランスの哲学者アンリ・ベルクソンは、人間の知性を「人工物、とりわけ道具を作るための道具を製作した。そして、その製作を無際限に変化させる能力である」(1)と規定し、種としての人類に対して一般に使…Read More

第10回 ロボティクス・メカトロニクス

No.1259, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1259-48/

ロボティクス・メカトロニクス分野 趣旨 ロボティクス・メカトロニクス部門では、2012年度から2013年度にかけて新たな「技術ロードマップ」の作成を実施し、2014年度にはこのロードマップのローリングを行った。ローリングでは「ロボット新戦略」(1)と整合を取りつつ、「製造分野」「…Read More

実験設備という「子供」との成長記録

No.1259, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1259-52/

  この度、「発電プラントの流体漏洩時における高速気中水噴流挙動の評価技術の開発」というテーマで日本機械学会奨励賞(技術)を受賞したことに際し、Myメカライフの執筆の機会をいただきました。これまでの研究業務を振り返りながら、このテーマへの想いや今後の展望について紹介させ…Read More

第9回 可制御性と可観測性

No.1258, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1258-44/

1 可制御性 図9.1(a)のように、2つの質点にそれぞれアクチュエータを配置しよう。状態変数を各質点の速度$x_i(t)= v_i(t)$[m/s], $i=1,2$とすると、ニュートンの運動方程式より状態方程式はつぎのように求まる。 \[\begin{split} &…Read More

第9回 「失敗したら社長がまず謝る」という鉄則はいつも正しいとは限らない

No.1258, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1258-46/

雪印の食中毒事件は回収や解明の初動が遅かった 雪印乳業の乳製品集団中毒(2000年)は、「失敗学」“創世記”で最も衝撃的な事件であった。技術的原因は整理すれば単純(1)。3月31日に大樹工場の停電で生乳が停滞し、黄色ブドウ球菌が繁殖したが、「加熱殺菌すれば菌は死ぬから大丈夫」とい…Read More

第9回 設計工学・システム分野

No.1258, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1258-50/

はじめに 本稿では、2016年に公開した「技術ロードマップから見る2030年の社会14.設計工学・システム」をレビューする。設計工学・システム部門ではロードマップの作成にあたり、ものづくりの競争力向上のためには高品質・低価格に加え高付加価値が鍵となること、それに向けては社会に存在…Read More

論文アクセスランキング 日本機械学会学術誌(英文) 年間アクセス数トップ10

No.1258, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1258-54/

(2022年1月~2022年12月の期間で集計) 論文アクセスランキングは、J-STAGEが毎月作成するアクセス統計データを集計し、作成したランキングで、集計の対象は書誌事項へのアクセスです。書誌事項とはタイトル、著者名、キーワード、アブストラクトなどが記載されている、デジタルオ…Read More

人生も研究もハイブリッド

No.1258, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1258-41/

この度、「昆虫嗅覚と機械を融合したバイオハイブリッド匂いセンサ・匂い源探索技術の研究」というタイトルで日本機械学会奨励賞(研究)を受賞し、Myメカライフ執筆の機会をいただきました。現在、筆者は生体(昆虫から哺乳類まで)と機械を融合したバイオハイブリッドによる新しい技術創出を目標に…Read More

カーボンニュートラル社会実現への疾走

No.1258, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1258-42/

2022年度学会賞(技術) 「高効率低コスト新型1.2L 3気筒エンジン」 ダイハツ工業(株) 目指すエンジンは高効率で低コスト 2021年、ダイハツ工業(株)は、Aセグメント(全長3750mm以下の乗用車)車両用のガソリンエンジン「WA-VE」を開発した(図1)。HEV車用にも…Read More

第8回 状態空間表現:現代制御理論の基礎

No.1257, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1257-28/

  1 状態空間表現 現代制御理論とは、システムの状態(=内部状態)を陽に扱う理論的枠組みである。この枠組みにおいては、システムの入力、出力、および状態の時間変化を下記のような形で表現する。 \[ \left\{ \begin{aligned} \dot{\boldsy…Read More

第8回 飲み屋に行っても違和感を抱けるか

No.1257, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1257-30/

  飲み屋に行っても違和感でビビッときますか? 前回で述べたように、筆者の「失敗学」は2020年頃に「失敗知識のマネジメントから違和感起点の仮説生成へ」と“宗旨”を変えた。すなわち、「アレッ変だな」「何か起きそうだな」という違和感でビビッと体が震えたら、失敗学の“初等科…Read More

ロケット用ターボポンプの自励振動問題

No.1257, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1257-34/

2022年度日本機械学会賞(論文)受賞 バランスピストン機構の軸方向安定性に関する実験的研究 平木 博道,井上 剛志,藪井 将太 日本機械学会論文集, 2019, 85巻, 876号, p .19-0018753. DOI: 10.1299/transjsme.19-00187 …Read More

第8回 機素潤滑設計

No.1257, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1257-36/

機素潤滑設計部門は、「機械設計」、「機械要素」、「アクチュエータシステム」、「トライボロジー」の4つの技術・研究分野から構成された部門である。本稿では、「アクチュエータシステム」分野の技術ロードマップを取り上げた「技術ロードマップから見る2030年の社会」(1)のレビューに加え、…Read More

開発現場から研究へ ―積層すること山の如し―

No.1257, https://www.jsme.or.jp/kaisi/1257-41/

この度は日本機械学会奨励賞(研究)をいただき、大変光栄に存じます。受賞に際して、寄稿の機会を頂戴しましたので、現在のキャリアに至る経緯、受賞した研究テーマを含む現在の研究についてご紹介させていただきます。