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2017/9 Vol.120

「魚(うお)っちゃCar!!」
吉川 大翔 くん(当時6 歳)
これは海の底で魚をとったり、研究
や工事が出来る移動式の機械です。
左前にあるセンサーやカメラで魚を探
します。自分の食べたい魚や珍しい
魚をつかまえて巨大タンクで増やしま
す。グリッパーにのこぎりやハンマー、
グラップルをつけかえて、深い海の
底に魚と一緒に遊べる遊園地を作り
ます。中は海の底でもず~っと息が
出来るように酸素や水、カルシウム、
色々なものがシャボン玉のようになっ
て出てきます。1 階は魚を育てるた
めの部屋。2 階は操縦席と巨大タン
クの部屋。3 階は図書館とお茶を飲
む場所があります。

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特集 国産手術ロボット研究開発の最前線 ~その実現を目指して~

手術ロボットの国際規格IEC 80601-2-77策定動向

鎮西 清行(産業技術総合研究所)

はじめに
医療機器とロボットの安全要求を満たす規格を作る

現在、手術ロボットの安全性規格IEC 80601-2-77を策定する作業がISOとIECの合同ワーキンググループ(JWG)で進められている。順調に進めば、2019年前半には規格発行の見込みである。本稿では、現段階の規格案とその考え方を紹介する。なお本稿は委員会草案(CD)の内容に基づいており、今後変更される可能性がある。また筆者の個人意見である。

医療用ロボットに関する規格策定は、ISO TC 299(ロボティクス)とIEC TC 62(医用電気機器)の合同作業で進めている。手術ロボットが両者の性格を持っているためである。ISOでは産業用ロボットの規格化作業を1983年に開始した。産業用ロボットの安全規格ISO 10218-1は安全の考え方が手術ロボットと全く異なる。人に近づくことを前提とするパーソナルケアロボットに関する規格ISO 13482 が2014年に発行され、ウエアラブルロボットなどに適用されている。しかしISO 13482は、医療機器に該当するロボットには適用できない。各国で医療機器とロボットは規制体系が異なることが理由の一つである。

そこでTC 299とTC 62のリエゾンにより医療用ロボットの規格化が始まった。リハビリテーション用ロボットの安全性規格IEC 80601-2-78の策定が並行して進んでおり、医用電気機器の自律能に関するテクニカルレポートIEC TR60601-4-1:2017が発行されている。手術ロボットの自律能に関しては学術的にも注目され始めたばかりである(1)が、安全性規格の立場からこのトピックを扱っているのは先駆的と言える。

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