特集 Additive Manufacturing 技術の動向と技術者の意識
AMを用いたものづくり教育
はじめに
3Dプリンターを主としたAM(付加製造)技術を用いたものづくりにおける教育事例、研究事例およびプロジェクト活動を中心とした解説を行う。
創造性を育むプロジェクト授業
設計、解析、製作によるプロジェクト実習
ものつくり大学情報メカトロニクス学科では、1年次「フレッシュマンゼミ」、2年次「プロジェクト実習」、3年次「創造プロジェクト」のプロジェクト系授業を実施している。本稿では、3Dプリンターを用いたプロジェクト系授業として、「プロジェクト実習」(1)について紹介する。
卵を収めた容器(機体)を高所から落下させ、耐衝撃性を競うコンテストを毎年開催している。チームで設計、解析、製作に取り組み、学生が自身のアイデアをカタチにして工夫して機体を設計する過程を体験できるように配慮している。
特筆すべき点としては、3Dプリンターの特性を十分に理解し、形状の工夫、造形方向の配慮や部品同士のはめあいを考慮して機体の製作を行うチーム(図1)がいた。ほかにも、素材の弾性変形を考慮した「コンプライアントメカニズム」を有する機体の製作を行うチームや、衝撃力を軽減するために「吊りかご」をヒントに力を逃がし、伝達しにくい構造にするチームもいた。「ものづくりのセンス」を体得し、設計製作していることに感心した次第である。ファイナルステージへ進出し、橋の上から機体を落下させた様子を図2に示す。

図1 製作した機体のプレゼンテーション

図2 ファイナルステージ、橋の上から機体落下
表紙:経年変化してグラデーションに紙焼けをした古紙を材料にコラージュ作品を生み出す作家「余地|yoti」。
古い科学雑誌を素材にして、特集名に着想を受け、つくりおろしています。
デザイン SKG(株)
表紙絵 佐藤 洋美(余地|yoti)