深層断面 JSME EDITION
新材料開発にAI 活用 研究室・工場、データで結ぶ

日刊工業新聞 深層断面
JSME EDITION
AI(人工知能)技術の進展などにより、新材料の研究開発と製造を連動させて実用化を加速する取り組みが広がりつつある。研究室での物質探索はマテリアルズインフォマティクス(MI)、工場での製造条件最適化はプロセスインフォマティクス(PI)としてそれぞれ進化してきた。ただMIとPIの間には壁がある。大企業はデータを集めて力業で突破してきたが、成功例は限られる。研究室と工場がつながる時代に向け、次の産学連携スキームが求められている。
産学連携スキーム必須
公開・非公開情報の接続課題
「材料開発でAIを活用するにはスモールデータ問題と外挿問題の二つを解決する必要がある」と住友化学DX推進室の西野信也部長は指摘する。材料研究の多くは数十件の実験数で結論を導くため、AIにとってはデータ不足だ。また、これまでにない新材料は機能を発現する原理が異なるため、既存のデータをAIに学習させても予測が当たらない。それぞれスモールデータ問題や外挿問題と呼ばれている。個々の企業では解決が難しく、産学連携でデータを集めるアプローチが模索されてきた。
ただ、さまざまな研究室間で測定法やデータ品質をそろえるのは難しい。産学官で標準化や連携を検討してはきたが、結局は大企業が社内でデータを作る方が早く、シミュレーションやハイスループットマシン(高速実験装置)を使ってデータを集めている。そのため材料分野に多い中堅・中小企業や大学研究室は十分にAIの恩恵を受けられていないともいえる。
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装置製作:高山芳の
(多摩美術大学大学院美術研究科デザイン専攻 統合デザイン領域 在籍)
金属・磁石・モーターなどの単純なメカニズムを用いた装置は、重力や摩擦を受け入れながら、ある行為を繰り返します。その姿は、私たちが呼吸し、脈を打ちながら生きていることを思い出させます。本誌では、学部の卒業制作である 10 体の装置〈脈拍〉を中心に、全 12 体の作品を紹介します。