超低コスト化設計による戦略的競争力の強化
第2回 日本企業に蔓延する「低コスト化はうんざり!」

はじめに
前回の第1回では、日本企業の競争力低下の背景にある「品質偏重による過剰設計」を指摘し、設計者視点からのモノづくりの再定義を提言した。技術者が担うQCDPa(品質・コスト・納期・特許)を軸に、設計段階での合理的な低コスト化が不可欠である。
かつて「メイド・イン・ジャパン」は高品質で世界を席巻したが、品質に偏りすぎた結果、コストや納期を軽視し、過剰品質が競争力を損なった。宇宙開発でも、欧中の価格優位に対し、日本のH3ロケットも競争力が問われている。
また、「日本!モノづくり」の掛け声は製造部門中心で、設計者が議論の枠外に置かれてきた。設計は製品価値を決める最上流工程であり、Q×C×D×Pa=総合技術力の発想が重要である。つまり、いずれかがゼロなら、結果もゼロになる。
さて、今回の第2回は、日本企業の低コスト化に関する実態とその悪しき慣習からの脱却を目指したい。一見、暗い気持ちになるが、まずは実態を把握して、その後、リベンジを果たしてほしい。
会員ログイン
続きを読むには会員ログインが必要です。機械学会会員の方はこちらからログインしてください。
パスワードをお忘れの方はこちらでメールアドレスを入力して次へ進んでください 。
ORCIDでログインされている方はこちらの操作でA-Passのパスワードを>作成してからログインしてください。
キーワード:超低コスト化設計による戦略的競争力の強化
装置製作:高山芳の
(多摩美術大学大学院美術研究科デザイン専攻 統合デザイン領域 在籍)
金属・磁石・モーターなどの単純なメカニズムを用いた装置は、重力や摩擦を受け入れながら、ある行為を繰り返します。その姿は、私たちが呼吸し、脈を打ちながら生きていることを思い出させます。本誌では、学部の卒業制作である 10 体の装置〈脈拍〉を中心に、全 12 体の作品を紹介します。