特集 水素社会の光と影
脱炭素とエネルギー安全保障に不可欠なCO2 フリー水素の大量導入
水素基本戦略から水素社会推進法へ
水素は停滞しているとの声もあるが、決してそうではない。むしろ、再び大きなうねりが起きようとしている。日本では、不安定な世界情勢の中で脱炭素とエネルギーの安全保障を守るためには、CO2フリー水素(グリーン水素、ブルー水素)の大量導入と原子力+再エネ電力しかない。そのような中で、2024年10月23日に水素社会推進法(1)が施行された(図1)。その主な内容は、水素の「価格差に着目した支援」と「拠点整備支援」であり(図2)、低炭素水素などの要件(炭素集約度の基準値以下)を満たすことと、我が国のCO2排出量の正味の削減(後述)に寄与することが要求されている。これらの内容は、2017年12月に世界で初めて発表された水素基本戦略と2023年6月の改訂に沿うものであり、もとをたどれば、2017年3月の資源・エネ庁のCO2フリー水素WG報告書(主査:岡崎、METI)(2)で提示された方向性に準拠している。

図1 水素政策をめぐる最近の流れ(出典:資源・エネルギー庁 2024.10)

図2 水素社会推進法における価格差支援と拠点整備支援(出典:資源・エネルギー庁 2024.10)
会員ログイン
続きを読むには会員ログインが必要です。機械学会会員の方はこちらからログインしてください。
パスワードをお忘れの方はこちらでメールアドレスを入力して次へ進んでください 。
ORCIDでログインされている方はこちらの操作でA-Passのパスワードを>作成してからログインしてください。
キーワード:特集 水素社会の光と影
装置製作:高山芳の
(多摩美術大学大学院美術研究科デザイン専攻 統合デザイン領域 在籍)
金属・磁石・モーターなどの単純なメカニズムを用いた装置は、重力や摩擦を受け入れながら、ある行為を繰り返します。その姿は、私たちが呼吸し、脈を打ちながら生きていることを思い出させます。本誌では、学部の卒業制作である 10 体の装置〈脈拍〉を中心に、全 12 体の作品を紹介します。