日本機械学会「機械遺産」 機械遺産 第65号/MECHANICAL ENGINEERING HERITAGE NO.65
南極点到達雪上車(KD604,KD605)
Japan-made Snow Vehicles (KD604 & KD605) which Reached the South Pole in 1968
南極点到達雪上車(KD604,KD605)
 雪上車KD604とKD605は、わが国の南極観測史上、最初で最後となる第9次南極観測隊の極点往復プロジェクトで、1968(昭和43)年12月19日南極点に到達した雪上車3台のうち2台である。この行程は往復約5200km、調査期間約5カ月に及んだ。
 これらの車両は極低温や、南極特有の細かい上下方向に柱状の凹凸のある雪面環境に対応するため、小松製作所(当時)で試行錯誤の末、開発された。操縦も比較的容易であったという。また、これらは後に世界初の南極隕石発見にも貢献し、後継機が開発されるまでの約10年間、南極内陸調査の主役となった。外板の黒塗装は、太陽熱を少しでも吸収する目的で行われ、この措置もあってか、内部では普通の室内のような服装で過ごせたという。
 これらが見せた極限での車両設計・運転実績を引き継いだ雪上車は、わが国が当時世界最多の南極隕石保有国となるという、世界の南極観測史上に残る成果を側面から支えた。極点旅行で使用された残りのKD603は極点からの往路にエンジンが故障し、修理不能と判断され、放棄された。KD605はこの後も使用され、わが国が南極で使用した雪上車としては最長の総走行距離17000kmを達成している。なお、実地試験用の試作機KD601は極点旅行には参加しておらず、KD602は昭和基地で保管中である。

《写真提供:国立極地研究所、にかほ市教育委員会》

公開(団体利用は要予約)
国立極地研究所 南極・北極科学館(KD604)
●開館時間: 10:00~17:00
(入館は16:30まで)
●利用料: 無料
●利用できない日: 日、月、祝日、年末年始
●住所: 〒190-8518 
東京都立川市緑町10-3

●電話番号 : 042-512-0910
●HPアドレス: http://www.nipr.ac.jp/science-museum/
●交通機関: JR立川駅(北口)から徒歩25分 または 多摩都市モノレール高松駅から徒歩10分
公開
白瀬南極探検隊記念館(KD605)
●開館時間: 9:00〜17:00
(入館は16:30まで)
●利用料: 大人300円 子供200円
●利用できない日: 毎週月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)、年末年始
※ただし、小中学校の夏休み期間中は月曜日も開館。期間は要問合せ。
●住所: 〒018-0302 
秋田県にかほ市黒川字岩潟15番地3
●電話番号 : 0184-38-3765
●HPアドレス: http://hyper.city.nikaho.akita.jp/
shirase/
●交通機関: JR金浦駅から徒歩20分

 

 

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