日本機械学会「機械遺産」 機械遺産 第12号

230形233号タンク式蒸気機関車

 1902(明治35)年から1909(明治42)年にかけて大阪汽車製造合資会社で製造された蒸気機関車で、当時、短距離用として大量に輸入されていた英国式A8系にならって設計された。民間初の量産型蒸気機関車で、安定した性能と保守の容易さから高い評価を受けたが、車輪や車軸などは依然として外国製品を輸入して組立てていた。
 鉄道作業局に38両、北越鉄道と北海道鉄道に3両の計41両が製造され、主に近畿・中国・四国地方で活躍、鉄道院発足後は230形式となった。
 京都鉄道博物館で展示されている233号機は、鉄道作業局発注で米子区や新舞鶴区、浜松区などで使用された後、国鉄高砂工場の入換用となった。1962(昭和37)年、交通科学館(交通科学博物館)の開館にともない鷹取工場で復元され、現存する最古の国産タンク式蒸気機関車として貴重な存在である。2004(平成16)年には鉄道記念物に指定、2016(平成28)年には国の重要文化財に指定されている。

《写真提供:西日本旅客鉄道株式会社》

公 開

京都鉄道博物館

開館時間:
10:00~17:30
利用料:
一般1,200円 大学生・高校生1,000円
中学生・小学生500円 幼児(3歳以上)200円
利用できない日:
毎週水曜日(祝日は開館)・年末年始
住  所:
〒600-8835 
京都市下京区観喜寺町
電話番号:
075-323-7334
HPアドレス:
http://www.kyotorailwaymuseum.jp
交通機関:
JR「京都駅」中央口より西へ徒歩約20分

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